[シュウ・コバヤシのドローンマニア]Vol.3 コントローラー(プロポ)の持ち方

2019-09-24 掲載

ドローンのコントローラー

皆さん、ドローンのコントローラー(プロポ)ってどうやって持てますか?え?持ち方ってあるの?そもそもプロポって何?と疑問もあるかと思います。ドローンのコントローラーはラジコンのものを流用するところから始まっています。

そのためラジコンの時代から名前が受け継いでいるものがあります。なので、コントローラーのことをプロポと呼ぶことがあります。

プロポの語源はプロポーショナル(proportional)、日本語では比例するという意味から来ています。スティックを倒した量と比例してサーボモーターやアンプを動かせることから「比例」の部分のプロポが名称に残ったようです。不思議な由来ですね。

現在ではスティックが中心部分にあるときは小さな動き、外側では大きな動きをさせるような、エクスポネンシャル(exponential)、日本語では指数関数といいますが、そのような操作も可能なので、プロポと呼ぶのもどうなのかな?と思うのと、子供の頃から車のラジコンで遊んでいたのでプロポという名前は一般的だと思っていたのですが、意外と通じない場合が多いので、最近ではコントローラーと呼ぶようにしています。

親指派つまみ派

ドローン関連のSNSや海外のフォーラムでたまに話題になるのが親指派かつまみ派です。海外でもPinching vs Thumbs というタイトルでよく議論されています。スティックを親指の腹の部分だけで操作するのと、人差し指と親指でつまんで操作するかの違いです。

最近のDJI製のドローン用コントローラーは基本的に親指で操作するように設計されています。ではなんでつまむかというと、繊細で微妙な操作がやりやすいからです。デメリットは、本来人差し指で操作するはずの肩のスイッチが操作しにくくなるのと、裏面についているスイッチはすぐには全く操作できなくなります。

スイッチやダイヤルの操作

DJI製コントローラーは、ほとんどが肩の部分に録画やシッターのボタン、カメラのチルトや設定を変えるダイヤルが付いています。親指操作であれば人差し指で難なく操作できますが、つまむ操作だとスティックに人差し指を使ってしまっているので中指で操作しなくてはいけません。

そして、近発売されたMavic2用のスマートコントローラーはカメラのチルト操作用ダイヤルがとても離れているため、私は中指ではなく薬指で操作していました。

特に意識をしていなかったのですが、気がついたらこうなっていました。中指で肩の部分のダイヤルを操作しようとするとよほど手が大きいか、指が長くないと、ダイヤルに指が届くものの、人差し指が引っ張られてしまいスティック操作がしにくかったのです。

そこで、薬指でダイヤルを操作すると、人差し指に影響が出ないので、スティック操作も問題ありませんでした。これは誰にでもおすすめできるものではありません。薬指でダイヤル操作してカメラのチルト操作をするので、お世辞にもやりやすいとは言えません。人差し指があと2本ぐらい欲しいところですね。

コントローラーの保持の仕方

つまみ持ちにはもう一つデメリットがあります。それはコントローラーを保持するための指が少なくなり、ダイヤルを薬指で操作するとなると、小指だけでコントローラーを保持しなくてはならなくなります。ただ例外もあります。ラジコン用コントローラーには最初からつまみ持ち専用のものがあります。

左にあるのがつまみ持ち専用のコントローラー、Futaba製FX-22です。比較用に、右上がFutaba製T8FG、右下がPhantom3のコントローラーです。

FX-22は、ちょっと大きく、ハンドレストもついています。ボード型とか、ヨーロピアンスタイルなどとも呼ばれています。このタイプのコントローラーはそもそも手に持つようには全くできておらず、ネックストラップ、もしくはたすき型のストラップにてコントローラーを吊り下げて保持します。私は弁当売りスタイルと呼んでいます。

このFX-22はお気に入なのですが、日本ではなかなか発売されず、それまでT8FGを使っていました。もちろん親指で操作することを前提に作られたものでしたので、なんとかしてつまんで使いたいと試行錯誤しました。そこで、コントローラーを載せて保持するための台を複数作ってきました。

歴代のコントローラートレイ

右がT8FGにモニターと映像受信機がついたもの、左がFX-22にモニターと映像受信機がついたものです。この写真はFX-22を手に入れて新旧交代のときに記念で撮ったと思います。2014年のものです。

T8FGはカーボン製の市販トレイ(メーカーは失念しました)にアルミやアクリルで、モニターやバッテリーを付けるステーを作成し、1.2GHz業務用映像受信機、2.4GHzの塚本無線の映像受信機、DVR(簡単な映像収録機)も付けていて、どんな高度でどう飛んだか、簡単に見返せるようにしていました。

1.2GHzで撮影しているカメラ映像を受信して、2.4GHzに機体正面の映像に機体の情報(高度やバッテリー残量など)を重ねたOSD付きのものを受信していました。それぞれの受信機の電源と映像のモニター切り替えをするために仰々しいスイッチボックスをつけています。

今思うと、ここまでする必要はないと思いますが、ロマンと趣味ですね。モニター付けただけでもかなり重くなるので、そもそも手で持って保持することは不可能だと思います。必ずストラップを使って保持していました。

FX-22にもモニターと映像受信機を付けていましたが、2.4GHzの映像送信はコントロールの2.4GHzに影響を及ぼすのでこの頃には使用していませんでした。

FX-22には機体側の情報をコントローラーに送るテレメトリー機能が搭載されたので、バッテリーの残量などは音声で聞くなどして、とてもシンプルな構成になりました。これらの前にも使っていたものがあるのですがいい写真がなかったので割愛します。

DJI製コントローラー用のトレイ

DJIのPHNTOM3やINSPIRE1が発売されるとコントローラーがDJI製の専用のものになりました。FX-22のようなヨーロピアンスタイルのコントローラーが無いためトレイはぜひともほしいため市販のコントローラートレイを利用しておりました。

SECRAFT製のものでオプションも豊富で使いやすいです。そしてDJI製のドローンシステムには映像の受信、機体のテレメトリー等、今まで後付していたものがすべて標準でついているため、特に追加ステーを付ける必要もないので非常にシンプルで済みます。

親指操作であれば特にトレイは必要ないのですが、コントローラーが今までのラジコン用より重く、iPadなどモバイル端末を搭載する必要があるので手持ちは厳しいです。長時間使用の際は首掛け式でも構わないのでストラップがほしいところです。

INSPIREにて2人オペレーションで撮影を行うときは、このトレイにカメラ操作用のコントローラーを載せ、トレイの裏側に取り付けた三脚用クイックリリースプレートで三脚に立てて使うのがメインの使い方になってます。

そして、このようなトレイは、車で移動する際は全く問題ないのですが、飛行場所まで機材全部担いで登る場合などもあり、アルミ製のものはかさばってしまいます。そこでリュックの中に放り込める革製のものを作成しました。

勢い余ってストラップまで革で作ってしまったのですが、これは失敗でした。ナイロンより逆にかさばってしまい、汗や雨水など水分を吸ってしまうため重くなる上に手入れが必要です。INSPIRE1の頃に作ったものですが、PHANTOM3、PHANTOM4、INSPIRE2、M600までコントローラーの形状が変わらないためいまだに現役です。ハンドレストもあるのでつまみ持ちには最適です。

残念ながらCENDENCEには対応していないので両対応のコンパクトに折りたたみ可能なものを考案中です。以上のように操作する上でやりやすい方法がないか日々模索しております。

なかなか市販のものでバッチリあうものがないので、加工したり工夫して対応しております。まさか革加工までするとは自分でも思っていませんでした。作ったら売れるのでは?とたまに言われますが、私は同じものを作るのが嫌いなので、カバン屋さんなどに発注することになると思います。多分高価になりますよ。

DJIがヨーロピアンスタイルのコントローラーも発売してもらえるといいのですが需要がないのでしょうか?

WRITER PROFILE

シュウ・コバヤシ
株式会社 アマナビ 空撮運営部 airvision所属。車好き、機械好きが縁で車をメインとするCG制作会社に入社後、2012年airvision事業発足と同時に参加。操作だけでなく、機体の開発、改良などメカニックも担当。映画「魔女の宅急便」では国内で事例がほとんどない中、RED社のEPICを搭載して250回以上の全フライトを担当。2016年 NHK大河ドラマ「真田丸」タイトルバック、自動車会社、鉄道会社などのCMにも多く関わる。

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