[シュウ・コバヤシのドローンマニア]Vol.04 ゲームに登場するドローンたち

2019-11-14 掲載

ドローンとゲーム

私がドローンというものを意識した最初のものはなんだろう。そう考えて記憶をさかのぼってみると、多分、ゲーム、SF小説、アニメ、映画のどれかだと思います。SF小説には出てきそうですが、高校生ぐらいに読んでいたアイザック・アシモフ、アーサー・C・クラーク、ウィリアム・ギブソンあたりにはまだ出てきてなかった気がするんですよね。

フィリップ・K・ディックや神林長平には出てきそうですね。ニール・スティーヴンスンなら、いや、長くなるのでSF小説に関してはこのへんにしておきましょう。最近のアニメや映画にはドローンがよく出てきますが、一体いつ頃から出てくるのでしょうか。これも、これだけで大きなテーマになりそうなので掘り下げるには別の機会にしましょう。

ゲームに関しては若干記憶に残っています。と、いうのも流石にファミコン、スーパーファミコンのような2Dのゲームではドローンは表現しにくいので、3D表現が豊かになった2000年代付近から登場しだしたと思うからです。あくまでこの先の内容は、コバヤシの記憶と遊んだゲームに強く依存します。この他の事実等あると思いますので、個人的見解だということを先に述べさせていただきます。

初めてのドローン(UAV)

バトルフィールド2(以後BF2)はエレクトリック・アーツから2005年に発売されたファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)です。FPSとは一人称視点で自分の操作するキャラクターの視点で操作し、銃を撃ち合うゲームです。

サードパーソン・シューティングゲーム(TPS)という自分の操作するキャラクターを頭の後ろくらいからの三人称視点で戦うゲームもあります。BF2はアメリカ、中東連合、中国が架空の戦争を戦うという内容です。BF2ではドローンという名前では出てこないのですが、UAV(unmanned aerial vehicle)つまり、無人航空機が登場します。

UAVまで含むと、BF2が私が初めて出会ったドローンということになります。BF2では、チームの中で一人だけ司令官になることができます。司令官になると、各分隊に指示を送れる他、全体スキャン、UAVによる偵察、砲撃、物資投下ができるようになります。

UAVの偵察を選び、マップの任意の場所をクリックすればUAVのマークが付き、レーダーのような円錐が回りだし、敵の居場所が表示されます。任意の場所に移動するときは、一定時間後に再度マップ上で指示し直す必要があります。

このUAVのレーダーは同じチームであれば全員の右上のミニマップに一定時間表示されるようになります。

残念ながらUAV本体はマップ以外に表示されてはいません。空を見上げても飛んでいないのです。もちろん撃ち落とすこともできません。ただ、このBF2にて初めてUAVというものの存在を知りました。BF2より古いゲームでドローン、もしくはUAVが出てくるものがあるのでしょうか?今後も調べていきたいと思います。

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ゴーストリコンシリーズ

ゴーストリコン アドバンスウォーファイター2(以下GRAW2)は2007年にユービーアイソフトから発売された、レッドオクトーバーを追えなどジャック・ライアンシリーズで有名な小説家、トム・クランシー作のゲームです。アメリカ特殊部隊を操作して、メキシコ反乱軍と戦いながら、核兵器攻撃を回避するための作戦を遂行していくFPSです。

GRAW2はBF2のように多人数同士が戦うゲームと違い、味方3人と合わせて4人だけの少数精鋭で戦います。GRAW2ではちゃんとDroneと表記されたドローンが登場しマップ上で移動を指示できるほか、直接の移動を指示することもできます。

移動先を指示すると、自動で飛んでいき、敵が範囲内にいると赤く表示してくれます。

このドローンは、見上げるとちゃんと飛んでいます。

結構高いところを飛んでいて、高度を下げる指示はできないので見にくいですが、二重反転のダクト型のように見えます。GRAW2でのドローンは、10年以上前とはいえ、ちゃんとわかりやすい「ドローン」だと思います。

しかし、私はこの記事を書くためにゲームのパッケージを引っ張り出してくるまでGRAW2にドローンが登場するとは思っていませんでした。このゲームではドローンの印象が低かったようです。なぜだかわかりません。ただ単に忘れっぽいだけかもしれませんね。

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GRAW2では私の印象が低かっただけで、ゴーストリコンシリーズはドローンの宝庫と言っても過言ではないと思います。

2012年に発売されたゴーストリコンフューチャーソルジャー(Ghost Recon Future Soldier)、2017年に発売されたゴーストリコン ワイルドランズ(Ghost Recon Wildlands)、どちらも装備としてドローンが登場します。

これはゴーストリコン ワイルドランズのスクリーンショットですが、

腰のあたりをゴソゴソやって

ひゅっと投げると

ドローンが飛び立ちます。

このあたりから自立飛行ではなく、ある程度自由に操作して飛び回ることが可能になっています。バッテリーと電波の到達距離の概念があり、遠く離れすぎると画像が乱れ、電池が切れると終了してしまいます。電池が切れても、途中で終了しても、瞬時に手元に戻ってきて、一定時間待つとまた飛ばせます。とても便利です。主観視点なのでどのような姿のドローなのかわからないです。今までのドローンは索敵や偵察用ですが、このドローンはノイズを出して敵の注意をひきつけたり、電子機器のジャミングをしたり(ドローンには影響がない)、爆弾を積んだりと、機能が色々増えてます。

このようにゴーストリコンシリーズではシリーズに渡ってドローンが出てきます。先日発売されたばかりのゴーストリコン ブレイクポイント(Ghost Recon Break Point)にもドローンが登場します。近未来の戦闘を意識したゴーストリコンシリーズならではですね。

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ドローンの成り立ち

2016年にもユービーアイソフトから発売された、ドッグス2(Watch Dogs 2)はハッカーと情報管理システムとの抗争を描いたTPSです。このゲームはドローンの製造過程があり面白いです。

なんと、3Dプリンターで作れます。この3Dプリンター、銃も作れます。でも、お金取られます。

仕組みが謎な3Dプリンターですが、結構大型です。

モーターもプロペラもLEDも全部組み込まれてます。ちゃんとプロペラガードがついた安全設計です。

なんと、自動折りたたみ機能までついてます。

飛ばすときは、やはり、腰のあたりをゴソゴソやってひゅっと投げて飛ばします。

このドローンは斜め後ろ視点で飛ばすことができ、割と自由に操作できます。索敵、偵察はもちろん、見える範囲の監視カメラや、設備、乗り物を、ドローン経由でハッキングすることもできます。舞台もサンフランシスコですので、街中を飛ばす楽しさも感じられます。

現実のドローンもこれだけ製造と、使い勝手が良ければ手軽で良いですよね。最近のゲームはゲーム内にも3Dプリンターや、スマートホンなど最新のガジェットが多く登場します。とても興味深いですね。

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戦わないゲームのドローン

ここまで紹介したゲームは、すべて戦って敵を倒すゲームでした。どうしてもそのようなゲームのほうがドローンとの親和性が高いのでしょうか?いくら架空のゲームの中とはいえ、物騒な内容ばかりでは悪いイメージが付きそうなので、その他のゲームもご紹介します。

2018年にアンナプルナ・インタラクティブから発売されたドーナッツカウンティ(Donut County)は穴を操作して、どんどんいろいろなものを飲み込んでいくパズルゲームです。何かを飲み込むごとに穴が大きくなっていき、どんどん大きな物が飲み込めるようになっていきます。そして、飲み込むごとに周りのキャラクターや、オブジェクトのリアクションが楽しめます。

ここまで書いていると全くドローンに関係なさそうですね。ところがこのゲームに出てくるアライグマたちはなぜかドローンが好きなようです。

おもいっきり自慢してきます。しっぽと耳がついてて可愛いですね。とても独特な調子でストーリーが進んでいくゲームで、所々にドローンが登場します。

なんと、アライグマの警官たちがドローンにぶら下がってやってきます。可愛いです。ある意味、最近の人が乗れるドローンを先どっているかのようです。

そして、何よりこのゲームでドローンを存分に堪能できたのが、エンドロールでした。

なんと、主観視点で結構自由に飛び回れるのです。特筆すべきは操作方法です。完全にスティックモード3なんです。今まで紹介していた操縦できるドローンはほとんど変則的なモード3でした。

左スティックは同じなのですが、だいたい右スティックの上下がカメラの上下振りになっています。上下動は左右の方についているトリガーで行います。ところがドーナッツカウンティは、ちゃんと右スティックの上下がドローンの上昇下降になっています。まぁ、このエンドロールでそこに感心するのは私ぐらいかもしれません。

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ゲーム内でドローン空撮

今現在、現実で売られているドローンはほとんどが空撮用だと思います。しかし、ゲームでのドローンではほぼ空撮しないですね。

ところが、マイクロソフトから発売されているフォルツァシリーズのForza Horizon 3(フォルツァホライゾン3)、Forza Horizon 4(フォルツァホライゾン4)にあるドローンモードは一味違います。Forza Horizonは広大なマップ内を自由に走り回ったり、レースができるドライビングゲームです。

Forza Horizon 3(フォルツァホライゾン3)はオーストラリアのマップ、Forza Horizon 4(フォルツァホライゾン4)はイギリスのマップを走り回れます。下のスクリーンショットはForza Horizon 4(フォルツァホライゾン4)のものですが、どこでも好きなロケーションでドローンモードを起動できます。

周りを走っている車を追いかけたり、オンラインに繋げば、友達の車をかっこよく撮影することも可能です。Forza Horizonは時間の変化や、天候の変化もあり、Forza Horizon 4に至っては1ヶ月毎に変わる四季も楽しめます。

朝焼けや夕焼けのマジックアワーを狙うのもいいでしょう。田園や海岸線などロケーションに凝っても面白いと思います。一つ、Forza Horizonのドローンモードの欠点は高度があまりあげられないことにあります。もう少し高度上げられるといいのですが。

実は私は数年前にForza Horizon 3のプロモーションでゲーム内でのドローン撮影を行ったことがあります。ゲーム内なのにロケハンしたり、雨待ちしたり、夜が明けるのまったり、ロケ場所を移動したり。ロケを会議室で行うという、とても変わった撮影でした。

残念ながら公開時期が終わってしまったため、唯一残っていたプレスリリースのURLだけ置いておきます。

今後本当にロケに行かずにモニターの前で撮影ばかりするようになるかもしれませんね。

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ドローンとゲーム

このように紹介した他にも「ディビジョン2」「ボーダーランズ3」「エイペックスレジェンズ」などドローンが登場するゲームが増えています。

ドローンを直接操作せず、自動で敵を追尾して攻撃したり索敵してくれたりするものもあります。現実世界でもコントローラーで操縦するのではなく、離陸ボタンを押すだけで、自動的に巡回したり、撮影してくるものも出てくると思います。

AI技術もどんどん進化していますので、自分で考えて飛ぶドローンの登場もそう遠くないでしょう。もしかしたらAIにもっといい撮影の構図を指摘されるかもしれません。そうなったらやってられませんね。

ゲームの世界で新たなドローンの使い方が見いだせるかもしれません。現実でも、ゲームでも、今後のドローンの使い方が注目ですね。

WRITER PROFILE

シュウ・コバヤシ
株式会社 アマナビ 空撮運営部 airvision所属。車好き、機械好きが縁で車をメインとするCG制作会社に入社後、2012年airvision事業発足と同時に参加。操作だけでなく、機体の開発、改良などメカニックも担当。映画「魔女の宅急便」では国内で事例がほとんどない中、RED社のEPICを搭載して250回以上の全フライトを担当。2016年 NHK大河ドラマ「真田丸」タイトルバック、自動車会社、鉄道会社などのCMにも多く関わる。

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