[Reviews]Vol.38 陸も空も水上も!PowerEgg Xがあれば全てのシーンを映像に!後編

2020-02-25 掲載

ドローンとしても、通常のカメラとしても活用できるPower Rayの「PowerEgg X」。ドローンとしての飛行性能は?画質は?AIカメラとしての可能性は?気になるPowerEgg Xの実力をチェックしたいと思います。

飛行アプリ「Vision+ 2」は「DJI Go 4」にそっくり

アプリ画面はDJI Go 4によく似ている。中央「11.0m」は障害物検知センサー アプリの設定画面もDJI Go 4にそっくり

飛行アプリは「Vision+ 2」を使います。画面インターフェイスはDJI Go 4と良くも悪くもそっくりなので、普段DJI機を使っている方ならば違和感なく使えるかと思います。中央の「11.0m」は障害物検知センサーによる全面障害物までの距離の表記です。

ビジョンポジショニングセンサー×2+超音波センサー×2で低空でも安定した飛行性能

タマゴにプロペラアームを接続して「ドローンモード」をテストします。

低空でのホバリングはとても安定した印象。低空ホバリング→前方への加速…は少し出だしがゆっくりな感覚でした。Mavic 2よりも少し大振りな機体を傾けながら前進するので、傾くまでの時間がわずかにかかっているようなイメージです。

飛行モードが「P」「N」「E」の3つがあり、DJIでいうところのP=S、N=P、E=トライポッド…という感じです。PowerEgg XのNモードがDJI機の通常Pモードと思ってもらうとわかりやすいかと思います。ただ、スピードは10m/s(ほぼ無風時)だったので、Mavic 2シリーズやPhantom 4シリーズのPモードに慣れていると少し遅く感じるかもしれません(Eは水平方向のスピードがさらに遅くなり精密な飛行ができます)。

ちょっと暗めな画面設定 それでも4K60Pは魅力的

次に写真・映像のチェックです。カメラ設定はともに「オート」にしています。

PowerEgg Xのオート設定写真。曇りの天候とはいえ少し暗い印象 DJI Mavic 2 Zoomのオート設定写真。こちらも暗めだが色が乗っている感じ

撮影角度が違うので正確な比較にはならないのですが、ほぼ同じセンサーサイズ・解像度のMavic 2 Zoomと比較してみました。PawerEgg Xは画面が少し暗めになります。「EV値 0」で両機とも設定しているのですが、デフォルトが暗いのかもしれません。

※4K60Pで撮影

映像も少し暗くなる傾向があるようです。また、Youtubeにアップした映像ではわかりにくいかもしれませんが、少しシャープさに欠ける映像になっているようです。というのも、映像はビットレート(映像データの情報量)が75Mbpsなので、最近のDJI機(Mavic 2、Phantom 4は100Mbps)になれた方は少しぬるく感じるかもしれません。ただ、Youtubeで見てもらうとわかるとおり、それほど気にならない…というのも事実。このSNS等にアップするには問題ないレベルです。また、約10万円の機体で4K60Pの撮影ができるコストパフォーマンスのよさに拍手しましょう!

それよりも気になったのは、ラダー(パン、横回転方向)のシビアさ。サンプル映像も「カクっ」となっています(Mavic 2の滑らかさになれてしまった筆者の腕…)が、ちょっとシビアな設定になっているようです。画質とは直接関係ありませんが、撮影という観点で見ると少し操縦に注意が必要かもしれません。

防水カバー&フロートアタッチメントの装着後も安定フライト

防水カバー&フロートを装着した状態でのフライトもテストしたいと思います。

フロートを装着することでどれだけ不安定になるのかと少し心配していましたが、フライト自体はとても安定していました。もちろん、海上への着水もOK。今回は雨天でのテストができませんでしたが、海外の展示会会場でのデモを見ても問題なくフライトできそうです。

もちろん、機体が防水なだけであって、カバーに付着した雨粒は映り込みますのでご注意ください。

また、試してみたところ、真俯瞰の撮影も防水カバーの合わせ目が写り込んでしまいますので、あくまで利用は正面の撮影のみとなります。

なかなか独特のスタイル。水面だけでなく、砂のような悪路への着陸にも重宝した 着水の瞬間!ちょっとドキドキしたが問題なく着水。着水はプロポ操縦のマニュアルよりもアプリの着陸ボタンを使ったほうがうまくいく

予想以上に楽しい「AIカメラ」

最後にAIカメラとしての撮影もかんたんにテストしてみました。AI×ディープラーニングによる顔認識ということなので、ちょっといじったくらいではディープラーニングの恩恵を受けにくいかもしれませんが、それでもちゃんと認識した被写体の動きをフォローしていました。

上記の映像は、三脚に固定したPowerEgg Xの撮影映像です。三軸ジンバルが動いて、位置が変わる被写体の女性を追跡し続けます。コレはほかのドローンにはない(PowerEgg Xを「ドローン」として定義した場合)おもしろい機能です!ちょっとした日常の撮影やVlog的な映像撮影には重宝することでしょう。もちろん、三脚に固定せずに手持ちカメラとして使った場合でも機能します。

コスパ最高のAIカメラドローンPowerEgg X 電波面では不安も少し

ひととおり遊んでみた感想は、シンプルに「おもしろい」。ドローンとして撮影する場面もよいが、予想以上に楽しかったのは最後に試したAIカメラかもしれません。三軸ジンバルが被写体をかなり精密に追いかけてくれるので自分を被写体にするようなVlogやSNS用の映像を撮影するのに重宝しそうです。そんなドローン+AIカメラが10万円以下で手に入るのはコストパフォーマンス抜群です。

ただ、気になる点としてはテストフライト時に映像伝送の電波到達状況が500m超えるととたんに悪くなったことです(カタログスペック上の電波到達距離は3km)。しかも、一度画面がフリーズすると機体を近距離に寄せて電波状態をよくさせたとしても復帰させることができずかなり焦りました。これはソフトウェア上のアップデートでどうにかなりそうな問題なので今後のアップデートに期待です。

ドローン、防水ドローン、AI手持ちカメラ、AI自律カメラと1台で何度も楽しめるPowerEgg X。ぜひ日常の記録ツールにご検討ください。

Power Vision

WRITER PROFILE

田口厚
株式会社Dron é motion(ドローンエモーション)代表。観光PR空撮動画制作、ドローンの活用をテーマにした講習等の企画・ドローン操縦士スクール講師、ドローン導入支援等も行う。JUIDA認定講師。DJIインストラクター。

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