[Reviews]Vol.39 コンシューマドローンの完成形 ⁉ DJI Mavic Air 2 国内最速レビュー[前編]

2020-04-28 掲載

DJIの最新版製品に全て集約されるのは今回も!

「Mavic Pro」が「Mavic 2」に、小型ドローン「SPARK」が「Mavic Mini」に置き換わり、バージョンアップが期待されていた「Mavic Air」がついにリニューアル!デザインが一新されただけでなく、性能面も一部 Mavic 2 を凌駕するレベルの機体となりました。

今回は本体のみのパッケージをいち早く手に入れましたので、速報として外見上の特徴とMavic シリーズとの比較を中心にレポートいたします。

デザイン&スペックが大幅リニューアル!もはや別物のドローンに

何より今回のリニューアルは機体デザインが Mavic 2 や Mavic Mini に近いものになったこと、プロポデザインが一新されたことがわかりやすいところです。しかし、Mavic Air 2 のポイントはデザインのリニューアル以上にスペックが驚くほどバージョンアップしているところは、最新製品に最新技術が集約されているは、DJIのお家芸だ。気になるスペックを表の中で赤字表示にしました。

■旧Mavic Air – Mavic Air 2 – Mavic 2 Pro スペック比較
旧Mavic Air Mavic Air 2 Mavic 2 Pro
重量 430g 570g 907g
最大飛行時間 21分 34 31分
カメラ
カメラセンサー 1/2.3 CMOS
有効画素数:12MP
1/2.0 CMOS
有効画素数:48MP
1インチCMOS
有効画素数:20MP
レンズ FOV:85°
35mm換算:24mm
絞り:F2.8固定
撮影範囲:0.5m~∞
FOV:84°
35mm換算:24mm
絞り:F2.8固定
撮影範囲:1m~∞
FOV:77°
35mm換算:28mm
絞り:F2.8-F11
撮影範囲:1m~∞
ISOレンジ 動画:100~3200
写真:100~1600(オート)
100~3200 (マニュアル)
動画:100~6400
写真:12MP:100~3200(オート)
 100~6400(マニュアル)
48MP:100~1600(オート)
 100~3200(マニュアル)
動画:100~6400
写真:100~3200(オート) 100~12800 (マニュアル)
シャッタースピード 8~1/8000秒 8~1/8000秒 8~1/8000秒
最大静止画サイズ 4056×3040px 48MP:8000×6000px
12MP:4000×3000px
5472×3648 px
動画解像度 4K Ultra HD:3840×2160 24/25/30p
2.7K:2720×1530 24/25/30/48/50/60p
FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60/120p
HD:1280×720 24/25/30/48/50/60/120p
4K Ultra HD:3840×2160 24/25/30/48/60p
2.7K:2688×1512 24/25/30/48/50/50p
FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60/120/240p
4K Ultra HD:3840×2160 24/25/30p
2.7K:2688×1512 24/25/30/48/50/60p
FHD:1920×1080 24/25/30/48/50/60/120p
送信機
動作周波数 2.400~2.4835 GHz 2.400~2.4835 GHz 2.400~2.483GHz
最大伝送距離 2km 6km 5km
その他 拡張Wi-Fi OcuSync 2.0 OcuSync 2.0
バッテリー
容量 2375mAh 3500mAh 3850mAh
タイプ LiPo3セル LiPo3セル LiPo4セル
障害物検知センサー
障害物検知 前後+底面 前後+底面 前後左右+底面+上面
動作アプリ
フライトアプリ DJI Go 4 DJI FLY DJI Go 4

まず、フライト時間が21分から34分に大幅アップしています。これはバッテリーが旧型と同じLiPo 3セルながらも容量がMavic 2 並に増えていることが起因していると思われます(ほかも消費電力や運動の効率化が図られていると予想されますが)。

また、カメラ性能の進化も目をみはるものがあります。センサーがわずかながらサイズアップして有効画素数も48 MP(メガピクセル)に。最大静止画サイズは8000 × 6000 px の超高解像度です。

Mavic 2 Zoom でも48 MP高解像度写真を提供していましたが、Zoom の場合はズームレンズで撮影した9枚の写真を擬似的に結合してソフトウェアが作成した高解像度写真でした。ダイレクトに撮影ができる48MP写真はシリーズ初となります。

そしてなにより、待望の4K60p撮影が可能な録画機能。長男のMavic 2 シリーズにも無い多フレーム録画です。これで動きの速い映像でもなめらかな映像を記録できるはず。

ほかにも、電波の最大伝送距離が6kmまで拡張されたことも見逃せないところ。筆者も今までMavic Air を使っていると数百メートル離れただけですぐに伝送映像が固まってしまったり、近くでフライトしている他のドローンの電波に負けてしまったりしていたのですが、Mavic Air 2ならば安心してフライトできそうです。

※フライトアプリは「DJI FLY」になります。原稿執筆時では試せなかったので次回レポートします。

まずは開封の儀

では、さっそくパッケージを開けてみましょう。パッケージは相変わらずAppleを思い起こさせる高級感のある仕様。iPhone SEのCMのように、気圧差の抵抗を受けながらゆっくりと上蓋を持ち上げる(ワクワクの瞬間)とオシャレにレイアウトされた本体が現れました!

箱は2層構造になっており、本体の入ったトレイを持ち上げるとプロポとマニュアル、アクセサリーが入ったボックスが出てきます。同梱物は下記のとおりです。

【同梱物】 ・本体 ・プロポ ・マニュアル ・クイックスタートガイド ・プロペラ(6本) ・充電器+ACケーブル ・USB Type-C ケーブル ・予備スティック(2本) ・RCケーブル(Type-C , Micro USB)※Lightningはプロポに接続済

じっくりとMavic Air2 機体チェック

単体の写真だけ見るとMavic 2 と間違うくらいに似ているデザインになったMavic Air 2。ひとつひとつじっくりと見ていきたいと思います。

■Mavic兄弟サイズ比較
Mavic Air 2 はサイズも中間だが色もMavic 2 とMavic Mini の中間の明るさ

大・中・小と見事に同じデザインのドローンが並びました。このように同じ空間に並べると大きさの違いがよくわかりますね。あのコンパクト&高性能なMavic 2 がやたら大きく見えます。ただ、Mavic Air 2 はアームを展開するとMavic 2 に迫るサイズまで大きくなります。

アームを展開したサイズはMavic Air2 のサイズはMavic 2 よりもわずかに小さい程度

旧Mavic Air とも比較したいと思います。こちらはもはや別物の機体…という感じですね。縦横サイズはほぼ変わらないのですが、厚みが1.5倍増しです。そして、Mavic Air 2 はアームを展開するとさらに大きさの差が出ます。このアーム展開時のサイズの差は安定したフライトが期待できますね。

■Mavic 2 をシンプルにした構成で必要最低限の機能を確保
機体デザインはMavic 2 シリーズと見間違うほど統一されている

質感は現行Mavicシリーズ共通のザラザラした感じ。デザイン・折り畳み / 展開方法も統一されています。Mavic 2 からは両サイドの障害物検知センサー、上面赤外線センサーが省かれ、下面LEDライトが2灯から1灯に削減されました。

左右側面・上面から障害物検知センサーは省略された 底面は初代Mavic Pro に似たデザイン。ビジョンポジショニングセンサー×2 と赤外線センサー×2 を備え、中央には暗所での低空飛行を安定させるLEDライト×1(黄色の場所)がある
■コンパクトながら高機能なメインカメラ

カメラは艶消しブラックのプラスチック製。「48MP」と誇らしげに刻印がされています。デザインはOSMO Pocket にも似ていますがもちろん別物。Mavic 2 Pro のように「絞り」が変更できないのは残念ですが、レンズカバーはMavic 2 Pro のように反時計回りにひねると簡単に外れるようになっていますのでNDフィルターへの交換は楽にできそうです。絞りを変更できない分、こだわり派にはNDフィルターが必須のアイテムになりそう。

■Mavic 2 シリーズ共通デザインの静音プロペラ

プロペラのデザインはMavic 2 とほぼ同一の静音タイプです。サイズはもちろんひとまわりほど小さくなっています。

■小型大容量な新型バッテリー
デザインはほぼMavic 2 シリーズと同じ

バッテリーのデザインもMavic 2 に似ていますが、LEDインジケーターが電源ボタン内に4つ円を書くように極小のLEDが配置されています。電源のON / OFF はDJI製品共通の一度電源ボタンを押してからLEDが光っている間にさらに長押し…というものなのですが、電源ボタン内にLEDインジケーターがあると長押しの間にLEDがひとつずつ光っていく様子がちょっと見づらい感じを受けました(電源ボタンを長押しして4つのLEDが全て光ると電源が入る)。

左がMavic Air 2用、右がMavic 2 用バッテリー。サイズはだいぶちがう スイッチを押すときにLEDの点灯確認がしづらい

新型プロポチェック

SMART COTROLLER に似たシルエットのデザインに一新

今回のMavic Air 2 のもうひとつのポイントはプロポが一新されたことではないでしょうか。デザインは「DJI SMART CONTROLLER」に似ています。モニターとして使うスマートフォンはプロポ上部のアタッチメントを引き出してその間に挟み込みます(ケーブルは内側に収納されています)。

RCケーブルはスマホのキャッチアタッチメント内に収まる スマホ(iPhone XR)を装着したところ。スマホケースを装着したままでもフィット感はバッチリ

スティックはプロポ下部に収納スペースがあります。ネジはMavic 2 と互換性はありません。

プロポ下面にスティック収納スペースと充電用USB Type-C挿入口がある

プロポの幅はMavic 2 の標準プロポとほぼ同じです。標準プロポに慣れた筆者には「DJI SMART CONTROLLER」は少し大きく操縦しにくさが残ったのですが、Mavic Air 2 のプロポはMavic 2 の標準プロポと幅がほぼ変わらないようなので違和感もありませんでした。

横幅はMavic 2 等のこれまでの折りたたみプロポとほぼ同じ

また、物理的なアンテナがないので大きさの割に邪魔な感覚は少なく、収納・持ち運びも楽そうです。

裏側はとてもシンプル。Cボタン等のオプションボタンはない

最強コンシューマドローンはMavic Air 2 でキマリ!! 遊び心は残してほしかったが…

今回劇的な進化を遂げたDJI Mavic Air 2。高解像度&4K 60P のカメラは撮影が今まで以上に楽しく手軽に高画質を手に入れることができそう。機体サイズも折りたたむとコンパクトに、展開すると大きくなるデザインは安定性と携帯性を両立させた非常に優れたものです。

ただ、旧Mavic Air にはあったカラーバリエーションがなくなってしまったのは残念なところ。シンプルなカラーが多いドローン製品だけに、旧Mavic Air のカラーバリエーションが地味に楽しかったのですが…。サードパーティ製のラッピングに期待しましょう。

次回は実際に機体をプロポ・アプリと接続し、映像の質感などもレポートしたいと思います。


WRITER PROFILE

田口厚
株式会社Dron é motion(ドローンエモーション)代表。観光PR空撮動画制作、ドローンの活用をテーマにした講習等の企画・ドローン操縦士スクール講師、ドローン導入支援等も行う。JUIDA認定講師。DJIインストラクター。

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