[Reviews]Vol.41 手軽高画質だけじゃない!多彩な映像バリエーションと超安定飛行がうれしい Mavic Air 2フライトレビュー[後編]

2020-05-14 掲載

圧倒的なコストパフォーマンスの高さが魅力的な DJI Mavic Air 2。前回、簡易的に夕陽のサンプル映像をお届けしましたが、晴天の海辺で撮影する機会がありましたのでいろいろと試してみたいと思います。

プロポのセッティング

Mavic Air 2の特徴的なプロポを組み立てます。組み立てるといってもスティックをねじ込んで、上部のスマホアタッチメントにスマートフォンを挟み、RCケーブルを接続するだけです。

一部海外のYoutuberの方々もされていますが、スマホを挟む部分にサードパーティ製のiPadアタッチメントを挟み込めばiPadも使えます(最大9cmほど広がったのでそれ以内の幅のスマホならサードパーティ製アタッチメントがなくても入ります)。

操縦感覚は、予想通り通常のMavic系プロポに慣れた人なら違和感なく入れます。また、見た目以上に横幅は狭く、厚みも薄いので女性でもしっかりと握れるかと思います。Phantom系のプロポは厚みがあるため女性が持ったときに親指がつらい…ということがありました。Mavic Air 2ではそのようなことは無さそうです。

iPad miniを装着したところ スマホを挟み込む部分にアタッチメントを装着

上位機種にも迫るHDRの高画質!4K 60pの高画質映像&滑らかさも魅力的

当日は時折4m/s後半の風が吹く強風下でのフライトとなりました。しかしながら、見てのとおりの安定した映像。ただ、スピードは当日の環境下でMavic 2 Proが通常のPモード時にMax 14m/sくらいに対して、Mavic Air 2は12m/s 程度。Pモードのスピードが少し抑えられているようです(旧Mavic Airも同じ傾向がありました)。安全に操縦ができる反面、クルマや船など乗り物を追いながら撮影する際には速度計算が必要です(速度が速いスポーツモードで撮影ということも考えられますが、難易度が上がるためおすすめできません)。

では、海や空の映りぐあいを見ながらMavic Air 2の表現力を見ていきたいと思います。1秒間あたりのフレーム数が多い4K 60pと明るさと暗さの幅が広い4K HDR(フレーム数は30p)で比較してみました。また、参考に上位機種Mavic 2 Pro(4K 30p)とも比較してみたいと思います。

設定はオート+H.265

フレーム数が多い4K 60pモードでの撮影映像は波や光のギラツキの動きがとてもなめらか。ただし、影の部分が黒く潰れていたり、空の青が少し霞んで見えます。対して、4K HDRは1秒間あたり30フレームなので少し光のギラツキの動きが粗い印象がありますが、岩や樹木の影の中にある詳細な形が見えたり、空や海の青も鮮やかです。HDRは、ひとつの画面の中でエリアによって異なる露出レベルを設定しているとのことで、通常の撮影よりも幅広い明暗差を表現することができます。その効果がはっきりと表れていますね。

参考までに、上位機種Mavic 2 Proと映像を比較してみても、Mavic Air 2 4K HDRの映像は上位機種の映像表現に迫るほど(もちろん、上位機種 Mavic 2 Proの表現力は圧倒的ですが…)。Mavic 2 Proは、カメラの光を受け止めるセンサーサイズが1/2インチの Mavic Air 2に比べて1インチという大きなセンサーを搭載していることと、スウェーデンの老舗カメラメーカーHasselblad(ハッセルブラッド)と開発した色管理機構(ハッセルブラッド ナチュラルカラーソリューション)によって優れた色表現力を持っていることが大きな要因と思われます。

だだ、Mavic 2 Proは価格も197,560円(税込)とMavic Air 2の105,600円(税込)のほぼ2倍と考えると、いかにMavic Air 2のコストパフォーマンスが高いかがよくわかります。

秒間フレーム数は最大で240フレーム(FHD)!映像のアクセントに効果的な表現も

1秒間あたりのフレーム数が多い4K 60pモードの違いがわかりやすい映像も撮影していみました。波打ち際を真俯瞰で撮影したものですが、これくらい動きの大きい(速い)被写体が画面に収まっていると4K 60pの滑らかさが映像の魅力に直結します。

設定はオート+H.265

ちなみに、Mavic Air 2は1秒間あたり240フレームというスローをFHD(1920×1080p)で撮影することができます。これは上位機種Mavic 2 Proにもない機能です(Mavic 2 Proは120フレーム/FHDまで)。上記映像の最後に入れてありますのでぜひご確認ください。1秒間に240フレームもあると波しぶきひとつひとつもはっきりとみることができます。

安定性と安全性も充実の入門機Mavic Air 2

これまでの入門用ドローン(SPARK、旧Mavic Air、Mavic Mini)はどうしてもWifi利用による電波が弱く、映像伝送が途切れてしまって冷や汗をかくことがよくありました。初心者用だからこそ、伝送を途切れにくくしてより安全な環境を提供することが必要なのではないか?とずっと思っていたのですが、Mavic Air 2はその環境を見事に提供してくれました。

今回のテストフライトでは映像が乱れることは一切なく(以前同じ場所でテストをしたMavic Miniや他社製ドローンは伝送が切れてしまうことが多々ありました)、それに加えて上位機種にも迫る映像表現力によって、安全&簡単に美しい映像や写真を楽しむことができました。

手軽に空撮を楽しむことができる「Mavic Mini」、本格的な高画質空撮を身近にした「Mavic Air 2」、仕事でも使える高性能高画質コンパクト機「Mavic 2 Pro & Zoom」と3兄弟がついにレベルアップして揃いました。自分にぴったりのMavicが必ず見つかるはずです。

WRITER PROFILE

田口厚
株式会社Dron é motion(ドローンエモーション)代表。観光PR空撮動画制作、ドローンの活用をテーマにした講習等の企画・ドローン操縦士スクール講師、ドローン導入支援等も行う。JUIDA認定講師。DJIインストラクター。

関連する記事

ドローンで溺者を救え!ライフセーバーとドローンの連携プロジェクトがスタート

ドローンとライフセーバーが連携して海水浴場の監視や水難救助を実施するプロジェクトが7月18日に片瀬西浜・鵠沼海水浴場(神奈川県藤沢市)でスタートした。8月末までの土日祝日にドローン... 続きを読む

DJI、ドローンデータを分析するDJI Terraの永久ライセンス発表

DJIは、2019年3月に発表したサブスクリプション形式のソフトウェア「DJI Terra」(ドローンデータをデジタル3Dモデルやマップに変換し、分析や意思決定に役立つ)を、202... 続きを読む

DJI、産業用ドローン定期点検サービス提供開始

DJI JAPAN 株式会社は、建設や設備点検、災害対応などの業務でドローンを使用するDJIユーザーの作業効率を確保し、安心・安全なドローン運用を支援する「DJI 定期点検サービス... 続きを読む

Shell、DJIと提携。Matrice 300 RTKでスマートかつ安全に保守作業を行う

石油・ガス産業では、安全は最優先事項である。広大な石油プラントやタンクファーム検査など安全対策は最も重要であり、危険から作業員を守るために必要なものである。 石油産業大手のS... 続きを読む

DJI、ドローンが救った命がわかる「DJI Drone Rescue Map」公開

これまでにドローンで救助された400人以上の人々がいるという。DJIは、ドローンが誰かを危険から救い出した時の世界各地の出来事を追跡するためのオンラインリファレンス「DJI Dro... 続きを読む