[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.14 小型機用のハコ〜収納と整理の重要性

2020-09-30 掲載

小型機の運搬

前々回、大型機の運搬について書きましたが、今回は小型機用のハコについて書きたいと思います。小型機ですとハコというより、カバンやリュックなど入れ物も小さなものになります。大型機より運搬は楽なのでそんなに苦労はしないと思いますが、それなりに色々工夫が必要です。DJI製のドローンだと純正のハコやコンボセットに付属するカバンやケースでもいいのですが、市販のカバンやケースにも便利なものがあるのでご紹介します。

DJI PHANTOM系

PHANTOM系は以前から色々なハコがあります。そのうちの一つはアルミケースや樹脂のハードケースです。

そこそこ頑丈ですし、積み重ねられるので便利です。樹脂製は重いものもありますが、アルミはそれほど重くないです。ただ、車で運ぶには問題ないのですが、持ち運ぶときは手で持つか、カートや台車など別のものが必要になります。中のウレタンが専用の形に切り抜かれているので、仕様変更したり、別のオプションが収納しづらい難点もあります。大型機のときも同じ問題がありましたね。

そこで、私はカメラバックを流用したThinktank Photo製のリュック型ケースを使用しています。

残念ながら似たようなカメラバックはあるのですが、ドローン用のバックは同社のラインナップからなくなってしまいました。PHANTOM用だけでなく、Inspire 1用もラインナップしていました。マジックテープで仕切りを移動できるので、仕様やオプションに合わせてレイアウトの変更が可能です。

リュックですので運搬が楽です。ただ、ソフトな素材ですので、このバックの上に重ねるのはやめておいたほうがいいですね。カバンのせいではありませんが、予備機を運ぶ際はちょっと工夫が必要です。PHANTOMの大きさでも2機運搬するのは大変です。予備機を事前に送っておいたり、PHANTOM 4は買った時に付いてくる純正のケースを利用しています。

軽くてコンパクトで手提げハンドルが付いているので、本体とコントローラーだけを入れて手に持てます。重いバッテリーなどをリュックにまとめて、自分の着替えなどの荷物はキャリーバックにまとめて転がして運ぶなど工夫しております。

DJI Mavic系

PHANTOMに比べると折りたたみができるMavicは選択肢が広く、とても楽です。最近のお気に入りはVANGUARD製のものです。まず最初はディバイダーバックという四角い仕切りを自由にレイアウトできるバックです。

私はアマナドローンスクールでの講師、機材の管理などをしているのですが、その時の仕様になります。通常の撮影業務と少し違い、講師用のプライマリコントローラーに利用しているスマートコントローラーと、受講者用のセカンダリの純正コントローラー、予備の機体、バッテリー16個に4セットの充電器と充電ハブが2つのバックにきっちり収まります。もちろん他にもプロペラガードなど必要なものはありますが、PHANTOMに比べてかなりコンパクトになりました。

このディバイダーバックは4サイズあり、ぴったり収まるハードケースもあるので便利です。普段は折りたたみコンテナに入れて台車で運搬していますが、最近事情が変わりまして、新しい収納方法を模索中です。決まりましたらご紹介したいと思います。

撮影用のMavicは別のバックを利用しています。これもVANGUARD製ですが、キャリーバックだけではなくリュックにもなる便利な仕様となっています。

監督やクライアント確認用のモニターやプロペラガード、予備機、モバイルバッテリーなど撮影に必要なものが全部入ります。バッテリーも10本は入ります。4つ車輪がついているので移動も楽々、山道など車輪が使えなくなったらストラップを引き出し、リュックとして背負います。PHANTOM用の仕切りもついてきますし、アレンジすることでカメラ用や別のドローン用としても転用できます。機材を更新しても長く使えると思います。

その他にもMavicのような折りたたみドローンの場合は普通のカメラバックでも十分収納できます。最近購入したカメラバックはショルダータイプですが、カメラのほか、ノートパソコンやドローンも収納できます。これもVANGUARD製です。ちょっと片隅にMavic Miniを入れておくことができます。もちろんMavic 2も入ります。さすがにPHANTOMは入りません。一見カメラバックに見えないですし、上下2重構造になっていますので細かい機材の整理に便利です。

決してVANGUARDのプロモーションではないのですが、コストと性能のバランスがとても良いのでメインで使いがちです。最近大手量販店などでは品切れ表示が目立つので少し心配です。カメラ関係のメーカーが一時期ドローン関連の製品を色々開発していたのですが、最近落ち着いてきてしまっている印象なので、まだまだがんばっていただきたいです。

私の小型機のハコ、収納方法はウレタンでの決め打ちより、カメラバックのような仕切りを調整できるものを好む傾向があります。毎回決まりきった機材だけではないのと、車、電車、飛行機、徒歩など移動手段が色々なのが理由だと思います。特化した撮影であればそれも特徴が出て面白くなりそうです。人それぞれ色々な収納方法があると思いますが、工夫した収納を見るととても参考になります。私の方法も参考になれば幸いです。

WRITER PROFILE

シュウ・コバヤシ
「雑機屋」ドローンの専門家。車好き、機械好きが縁で車をメインとするCG制作会社に入社後、2012年アマナの空撮部門airvision事業発足と同時に参加。操作だけでなく、機体の開発、改良などメカニックも担当。映画「魔女の宅急便」では国内で事例がほとんどない中、RED社のEPICを搭載して250回以上の全フライトを担当。2016年 NHK大河ドラマ「真田丸」タイトルバック、自動車会社、鉄道会社などのCMにも多く関わる。2020年4月よりアマナグループを退職後「雑機屋」を立ち上げる。

関連する記事

[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.15 ドローンの情報セキュリティ

中国製ドローン排除の動き ここ最近、アメリカトランプ政権の政策で、中国メーカー製のルーターやハブ、サーバーなどネットワーク機器を排除する動きから、パソコン、スマートフォン、そ... 続きを読む

[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.13 ドローンを操縦する際の持ち物

前回、小型機のハコについて書くと申し上げたのですが、色々と運用に変化が出まして計画を変更中です。なので、小型機用のハコが完成次第書きます。そこで、今回は機材以外の持ち物についてです... 続きを読む

[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.12 ドローン大型機用のハコ〜運搬について考える

ドローンの運び方 ドローンをどうやって運ぶか。今は機体が小型化し、折り畳めるものがほとんどですので、そんなに悩む必要はないかもしれません。初期の頃は大きな機体ばかりで、折りた... 続きを読む

[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.11 ドローンにおけるジンバルの歴史

ジンバルとは 一般の人にはジンバルといわれてもピンとこないかもしれません。英語だとGimbal(発音ではギンバルですが、あえて日本での通名であるジンバルで通します)と... 続きを読む

[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.10 ドローン用シミュレーター

シミュレーターは役に立つか 新型コロナウィルスの影響で、外出自粛が長期化しています。撮影の案件もいったん止まってしまい、最近ドローンを飛ばせていません。こんな状況下では操縦の... 続きを読む