ついに登場したDJI Inspire 3の発表に浮かれていたのも束の間、突然ティザーサイトが公開され発表に至った「DJI Mavic 3 Pro」「DJI Mavic 3 Pro Cine」シリーズ。コンパクトな機体サイズをそのままに、等倍・中望遠・望遠レンズ一体となった3眼カメラを搭載したにも関わらず、お値段もさらに割安になるという衝撃のデビューとなりました。今回はこのMavic 3 Pro / Mavic 3 Pro Cineをいち早くご紹介したいと思います。
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高性能なコンパクトドローンMavic 3に3眼カメラを加えた最強パッケージ
何と言っても今回の最大の特徴はこの3眼カメラです。等倍(24mm)・中望遠(70mm/約3倍)・望遠(166mm/約7倍)が一体となり、プロポ画面のタップでかんたんに切り替えることができます。
カメラ以外の機体は基本的にこれまでのMavic 3を引き継いでおり、Cineラインも引き続き1TBのSSDを機体に内蔵+Apple ProRes422 フォーマットでの撮影が可能です。ほかにも、
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- 高画質撮影(最大5.1k/50fps、DCI 4k/120fps)
- 時間飛行(最大飛行時間43分)
- 高精度な測位機能(感度のよいところではGNSSを32個取得可能)
- 全方位に障害物検知光学センサー搭載(前後及び下面に魚眼レンズカメラ、上方に広角レンズカメラ)
- 豊富な撮影メニュー(スローモーション、マスターショット、タイムラプス、パノラマ等)
- 安定した映像伝送などの電波送受信(O3+システムによりカタログ値最大伝送距離8km)
など、Mavic 3の高性能な飛行&撮影性能はそのまま(むしろ操作性は向上している印象)。それなのに…Mavic 3 Proの価格は旧Mavic 3よりも安く、ほぼ価格改定前のエントリーモデル「Mavic 3 Classic」と同等という驚異のコストパフォーマンスです。
製品ラインナップ
- DJI Mavic 3 Pro(DJI RC):261,800円
- DJI Mavic 3 Pro Fly More Combo(DJI RC):352,000円
- DJI Mavic 3 Pro Fly More Combo(DJI RC PRO):471,900円
- DJI Mavic 3 Pro Cine Premium Combo:563,420円
望遠レンズでも安定したカメラ動作を実現する高性能ジンバルカメラ
3眼カメラは、旧Mavic 3のカメラと比較するといかに巨大であるかわかるかと思います。センサーは、等倍:4/3インチ・3倍:1/1.3インチ、7倍:1/2インチとなっており、レンズによってセンサーサイズが違うのでご注意ください(同じ4k映像でもセンサーサイズが大きいほうが高画質となります)。
また、旧Mavic 3では166mmレンズ(7倍望遠)に切り替えるとどうしてもジンバルの揺れが気になっていたのですが、Mavic 3 Proでは使用感としてその揺れがかなり緩和されています。70mmレンズ(3倍中望遠)ではほぼ気にならないレベルなので、Mavic 3 Proでは、3倍・7倍も積極的に撮影に利用できそうです(そうなると7倍レンズのセンサーサイズも1/1.3だったら…と欲が出ますが)。
少しだけフライトレビュー!高画質アップデートだけでなく、なめらかな挙動に飛行性能もアップデート
レンズによる被写界深度の違いなど本格的な撮影レビューは次回お届けする予定ですが、テスト的に軽くフライトしてみました。
まず、飛行させた瞬間、なめらかな挙動に驚きます。筆者は普段Mavic 3を使用することが多いのですが、これまでのMavic 3と比較すると動き出しから低速域がとてもなめらかに加速するイメージです。
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そして先述のとおり、ジンバルも望遠レンズを使用してもとても安定して動作しますので、中望遠や望遠レンズを使ってもジンバルと機体の動きを組み合わせた変化のある画角もなめらかに撮影できます。DJIの開発チームによると「最適化を行った」とのことで、現在既にMavic 3シリーズを使っている人ほど驚く変化なのではないでしょうか。
また、同じホバリング場所からの焦点距離の違いによる画角の変化も見てみたく、サンプル映像を撮影しました。画質はやはり166mmレンズ(7倍)のみ少しノイズが多い気もします。
他の追随を許さない高性能と圧倒的なコストパフォーマンス
大幅なアップデートにも関わらず、価格を大幅に抑えてきた新シリーズ「Mavic 3 Pro / Mavic 3 Cine」。旧Mavic 3がデビューした際には「価格が高い」という声も一部で聞こえてきましたが(性能から鑑みると妥当だと思いますが…)、今回のMavic 3 Pro / Mavic 3 Cineではむしろ「安い!」という声が聞こえてきそうです。
そして何より、空撮がさらに楽しくなるカメラドローンであることに間違いはありません。
次回は、撮影についていろいろと試してみたいと思います。