ドローンとデータセキュリティ〜未来を前進的に考える

2018-06-05 掲載

ドローンのデータセキュリティは基礎構造や状況という点ではなく、実行の点においてかなり初期段階にある。DRONE.jp提携先のDrone Indusry Insight社(以下:DRONEII)がドローンデータセキュリティについて発表した。これから、このデータに基づきドローンデータセキュリティについて広く説明していきたいと思う。

データセキュリティは常に一時的なものである。すべてのものが常に守られているというわけではないのだ。現存のセキュリティ規格が不十分だという意見に追われ、IT会社はイタチごっこを繰り返してきた。接続性の度合いが瞬時に上がってしまうと、つながりの強い今日の世界ではデータセキュリティに関するすべての問題が重要性を増し、思いもよらないほどに複雑になる。

まずはその問題について、今日そして将来の商用ドローンに絡めて見ていきたいと思う。ドローンデータセキュリティは主要な3つのレベルで必要不可欠となってくる。最初のレベルではドローンとユーザー間の相互作用について考えている。2つ目のレベルではワイヤレス状態でのデータ転送とクラウド保管について考えている。大量のデータをワイヤレス状態で送信するのは、現在のバンド幅を考慮すると現実とは程遠いことのように感じるが、将来その点でデータセキュリティが重要ではなくなるというわけではないのだ。

セキュリティ層というのはドローンがこれからも成功し続けていくために重要です。事実、私達はセキュリティ層がドローンの変革を成功させるに重要な要素となると信じています。

こう語るのはMobilicomの創設者でありCEOのオレン・エルカヤム氏だ。

セキュリティ層

レベル1、つまりデバイスとユーザーのつながりと言うのが議論の焦点となってくる。例えば、ユーザーとデバイスのリンクがかなり安全性の低い場合には、カウンタードローン・デバイスによってその空中にいるドローンを止められてしまったり無理矢理着陸させられてしまったりする。既に様々なノンフィジカル型のカウンタードローン(CUAV)ソリューションは入手可能となっている。

コード化されたデータリンクのおかげでより良いドローンデータセキュリティがハッキングされる恐れを軽減してくれるが、その代わりに、コード化されたローグ・ドローンに対するリスクを増大させてしまう。

第二第三のセキュリティ層というものが同じくらい重要な役割を果たす。例えば、プラットフォームの乗っ取りは最表面で起こるのではなく収集したデータの窃信により起こるのだ。自動化がさらに進むと、プラットフォームの乗っ取りはプラットフォームのコントロールを奪うことも含むようになるだろう。脅威のリストは日に日に増えており、安全で信頼できる環境を作ることが大切になってきている。

以下のシナリオを想像してみてほしい。自動運転型空中タクシーに乗車中、ランサムウェアが15分以内にある口座へとお金を振り込ませようとする。もしあなたがその命令に従わなかった場合、プラットフォームがエンジンをシャットダウンし、人がたくさんいるような場所へ墜落してしまう。特に、操縦されていた乗り物が自動操縦になると、信頼できる安全装置が絶対的に必要となってくる。プログラミングの観点から言えば、必要な安全策をすべて保ちながらロボットが効率よく動くようにさせるのは難しそうである。つまり、今日の商用航空機にも同じことが言えるのだ。航空機はシステムの冗長性と引き換えに、より多くの積載量やより長い飛行距離を手に入れているのだ。

自動化の度合い

空中タクシーのようなドローンはかなり精度の高い自動運転技術が使用されているときのみ効果的であると言えよう。精度の高い自動運転技術と言うのは、航空交通管制、気象予報といった他のシステムを利用できる機能を含む。そのようなことを実現できる環境は既に整っていて、インターネットより正確に言えばIoTとよばれている。しかし、それらは必ずしもデータにとって安全なものであるとは限らないのだ。

今日、スマートフォンを使ってサーモスタットを管理できる。これが典型的なIoT使用の場面だ。自動化が進めば、ドローンのような複雑な飛行ロボットは簡単に操作できるようになるだろう。しかし、どの基準に基づいて、他のデバイスと相互に作用し合えるのか。乗っ取られた場合に他のデバイスに危害を加えかねないデバイスを保護するにはどうしたらいいのか。そのためには、各レベルでの安全装置が必要となってくる。上の図はドローンデータセキュリティ(他のソースへのデータ・情報の転送)に関する主な信頼境界線を示しているが、私達の考えはもう少し先を見ている。

人工知能 AI

AIは自動化を促進する!私達は今、第二次産業革命の縁に立っているのだ。AIは昔の産業電力系統のように広く普及していくだろう。依然、電化されたものすべてが認知機能をもつようになるだろう。AIはこれから歯止めがきかない勢いでどんどん発達していくだろう。現在、人類は機械に考え方や人間の行動をどうやって理解し守っていくかを教え込んでいる。間違った方向に進むことはあるのだろうか。

データ科学者や開発者はAIの未来を作り上げようとしている。しかし、またここで問題になるのが、どのルールを用いるかだ。そのような世界を作り上げる上でどの規則が必要か、人類が最も必要とする発明品となるのはどんなものになると科学者は言うだろうか。頭の切れるロボットが他のロボットを設計し製造するような世界の基盤となるのはどんなものだろうか。個人的には、科学の授業と類似する点が多くあるように感じる。

現在、数少ない基本的な原則や等式の要素ぐらいしか手元にないのだが、同時に、私達はその原則や等式をすべて組み合わせたときに何が起こるのか、そしてどうやってコントロールできるのか全く想像がつかないのだ。

コントロールに関する問題

コントロールに関する問題が必要になったときには確実に解決できるようにするには、事前に解決策を出しておくことが重要になってくる。最初からすべてのコントロールに関する問題を解決するのは困難だろう。というのも、構造の詳細を知って初めて、多くの要素が正しい場所に置かれることが可能になるからだ。しかし、これらの開発について考え、潜在的なコントロールの問題を初期段階で解決しようとすればするほど、人工知能の時代への移行が上手くいく可能性が高まる。

IoTとドローンを安全に確実に繋げるのには既に大きな可能性があり、現在私達はそのほんの少ししか知らないのだ。ドローンデータセキュリティに対して現在も、そして未来でも多額のお金が使われ、前進するために試行錯誤を繰り返していく。残念ながら、その試行錯誤には失敗も含まれている。新しくてとても複雑なテクノロジーというのは最初から常に100%安全だというわけではない。自動運転自動車の例からもわかるだろう。私達は単にテクノロジーにやるべきことだけをこなしてほしいのである。もし機械がやるべきことを必ず理解してくれるわけではないのなら、人工知能が機械を状況の変化等に対応できるようにしてくれるだろう。

もしこんなことが遠い未来の話であってこれから先50年は問題にもならないと思っているのなら、今とは違う視点から考えてみてほしい。コンピューター科学者のスチュワート・ラッセル氏はこう言っていた。

宇宙人からこんなメッセージを受け取ったと想像してみてくれ。“地球人よ、50年以内に我々は地球へ到達する。準備を整えて待っていろ!”私達はただ月日を数え、その宇宙人の母艦が来るのを指をくわえて待つだけだろうか。きっと少しは切羽詰まって事態に備えるだろう。

テクノロジーの坩堝ともいえる商用ドローンの市場では、特にドローンデータセキュリティに関して、真に前進的に考え、備えあれば憂いなしの精神をもっていくべきである。

▶︎DRONEII
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