ヤマトとBell、貨物eVTOLシステム空輸/ラストワンマイル一貫輸送サービス導入に向け機能実証実験成功

2019-08-29 掲載
ベルAPT70(Autonomous Pod Transport 70)

ヤマトホールディングス株式会社(以下:YHD)は、米国テキストロン社(NYSE:TXT)傘下のBell株式会社(以下:ベル)と2018年10月12日に両社で発表をした合意内容を基に、2020年代前半のサービス開始に向けた取り組みの第一段として、2019年8月26日に米国テキサス州フォートワース郊外で、ベルの自律運航型ポッド輸送機APT70とYHDの貨物ユニットPUPAの機能実証実験に成功したという。

実証実験に使用した機体

■ベルAPT70(Autonomous Pod Transport 70)

ベルのAPT70は、テイルシッター型の電動垂直離着陸機に革新的なペイロードポッドを搭載。この電動垂直離着陸機は時速100マイル(時速160km)以上の速度で飛行し、70ポンド(32kg)の積載量になる。APTの能力によって別次元の輸送サービスやオペレーション効率の向上が実現できるという。


■ヤマトPUPA70XG(Pod Unit for Parcel Air-transportation:荷物空輸ポッドユニット)

PUPA70XGは、APT70などの貨物eVTOL機に結合して荷物を空輸することのできる貨物ユニットで、70ポンド(32kg)までの積載可能重量を持つ試験機。この機体は、巡航中に高い空力特性を持つ一方、地上では様々な環境下において荷積み・荷下ろしや搬送を容易に行うことが可能。


両社は、大型・中型eVTOL機(Electric Vertical Take-Off and Landing:電動垂直離着陸機)を活用し、それぞれが開発したeVTOLシステム構成要素の連接性に関する機能実証実験を実施した。

実証実験は現地時間の2019年8月26日朝に実施。ベルの社長兼最高経営責任者のMitch Snyder氏とYHDの代表取締役社長の長尾裕氏を含む約50名が参加した。実証実験では、両社で開発した技術を連携し以下の項目が検証及び証明された。

  1. APT70の空力特性を最適化した姿勢での自律飛行
  2. 飛行中および地上での作業時の高い安全性と可用性
  3. 空輸からラストワンマイルへのシームレスな輸送形態の遷移
  4. 荷物の格納および取り出しに関する取り扱いの容易さ

この成功を踏まえ、ベルとYHDは2020年代前半までにAPT70がYHDの荷物輸送システムで導入され、前例の無いオンデマンド物流サービスの顧客満足体験を創りあげることを目指しているという。

ベルの社長兼最高経営責任者Mitch Snyder氏は次のようにコメントしている。

Snyder氏:我々のチームは民間物流に対する市場のアプローチを変える可能性を秘めた革新的なソリューションを開発してきました。両社でテクノロジーを更に洗練し、この物流エコシステムの中で安全に運航できる効率的で機敏な機体を生産してまいります。

YHDの代表取締役社長の長尾裕氏は次のようにコメントしている。

長尾氏:ヤマトグループは、これまでの100年間もそうであったように、物流イノベーションの創出を通じて、さらなるお客様の利便性を追求し、豊かな社会の実現に貢献してまいります。

今回の取り組みのような革新的な技術の実用化のためには、まず物流現場における実用性の高い機能設計が不可欠であり、今回の実験成功によって、新たな空の輸送サービスを構築するための大きな第一歩を踏み出すことができたと実感しています。

今後、2020年代前半のサービス開始に向けて、eVTOLシステムの技術開発とサービス設計をますます加速してまいります。

ヤマトホールディングス株式会社

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