エアモビリティ?パッセンジャードローン?その名称を一度整理してみよう

2020-01-31 掲載
■パッセンジャードローン定義
  • パッセンジャードローン:すべての無人運転プラットフォーム
  • 個人用飛行機:個人利用のための無人運転プラットフォーム
  • eVTOL:無人運転かつ電池式のプラットフォーム。垂直離着陸が可能
  • フライングカー(空飛ぶクルマ):無人運転かつ公道走行可能な車両
  • エアタクシー:都市部での商業利用のための無人運転プラットフォーム
  • ■形状によるパッセンジャードローン定義
  • VTOL:垂直で離着陸が可能…ヘリポート、バーティポート(垂直離着陸用飛行場)が必要
  • STOL:短距離で離着陸が可能(非常に短い滑走路)
  • CTOL:従来型の離着陸が可能(通常の滑走路)
  • パッセンジャードローンの種類と仕様

    パッセンジャードローン(旅客ドローン)、エアタクシー、フライングカー、eVTOLなどなどは、将来人間を輸送するためにデザインされた無人車両について言及する際、現在様々な名称で使用されている。

    これらの名称が世に放たれることで、エアタクシーとエアモビリティーとの違いを区別することは容易ではないだろう。すべてに一つの名前で分類することは困難であることは言うまでもないが、DRONEIIでは、現状の機能やデザイン、性能などから大きくカテゴライズを行ってみた。

    答えはその細部を見ればわかる。

    これらのプラットフォームには全て、人間を輸送するためにデザインされた、という一つの主な共通点がある。したがって、それら全てを一つの図でまとめ、いかなる仕様の制限(例:エネルギー源や形状に関わるもの等)もなく、大きな概念で捉えられるのが、用語としては、「パッセンジャードローン」が適切なのではないだろうか?

    今回は、パッセンジャードローンをその特性によって区分する枠組みや機能を分類してみた。これは、DRONEIIが提案する分類方法である。今後どのように定着するかはわからない。

    パッセンジャードローンの定義とは

    人間を輸送するその他の航空機プラットフォームと区別することが可能となるいくつかのレベルが存在する。最初のレベルは、有人(パイロットがいる)か、、無人(パイロットがいない)かどうかである。人間を輸送するためにデザインされているもののパイロットがいないすべてのドローンはパッセンジャードローンである。

    ここで記しておきたいのは、多くのプラットフォームが将来無人飛行を目指しているが、現段階では、それらは未だ有人飛行で行われていることである。将来、完全自立無人自動飛行可能なしソリューションが利用できるようになり航空産業の基準に認定されれば、パッセンジャードローンはパイロットが全く関わることなく人間を乗せて飛ぶことが可能になるだろう。

    産業が成長し個人利用の市場が育てば、メーカーは、どの市場に自社プラットフォームを投入していくことは自明の通りで、いましばらく時間がかかるだろう。

    パッセンジャードローンの種類

    パッセンジャードローンの幅広く分かれたグループを分析していくには、それぞれのエネルギー源について見る必要がある。ほぼすべての無人プラットフォームは電気モーターを動力としている。しかし、電気によるエネルギーはバッテリーに蓄えることもできれば、水素燃料電池と組み合わせる場合、あるいはガソリンや灯油から(エンジン・タービンの燃焼と発電機と組み合わせて)エンジンで飛行させることも可能である。

    パッセンジャードローンについて、「形状」についても分類するには大きな要素である。形状は大きく分けて3種類。垂直離着陸(VTOL)短距離離着陸(STOL)従来型離着陸(CTOL)である。それぞれの形状はある特定の目的に沿うようにデザインされ、より長いフライトや重い積荷、通常の滑走路がない都市部での操作に対応可能となる。

    ここに含まれないのはパッセンジャードローンと同じ技術を利用しているものの(例:マルチローター形状)、パイロットを必要とする(例:ホバーバイク、電気式航空機)電気で動くプラットフォームである。水素やガソリン、灯油を動力とする航空機の例は多くあり、再生可能エネルギーへのこのような道を強調して示すことは重要である。しかしこれらは無人ではないため、パッセンジャードローンであると間違われないようにすべきである。

    他の用語にはどんな意味があるのか

    フライングカー、eVTOL、エアタクシーのようにニュースに登場するより具体的な用語だいまだ混乱を極めることは言うまでもない。なぜ用いられるのかといえば、一部のパッセンジャードローンが持つ非常に独特な特徴や目的を表しているためである。

    例えば、エアタクシーは、パッセンジャードローンの目的をそのものを表している。そのまま「空飛ぶタクシー」ではあるが、渋滞を避け、都市の中心部に乗客を運ぶ商業利用ということになる。

    フライングカーは公道走行可能な車としても兼用できる航空機という、明確な特徴を強調している。このようなプラットフォームが克服しなければならない主な技術的、保証的ハードルを理由として、これらのデザインは数が非常に少なく、存在しているものでさえ、未だ有人運転がなされている。

    最後に、パッセンジャードローンeVTOLは、電気を動力としており垂直離着陸の能力があるドローンであることを表している。eVTOLという用語は単にプラットフォームの特定の能力を説明するだけではない。eVTOLは都市部での環境への影響を減らすため、事前の変換を必要とせずにエネルギー貯蔵庫(バッテリー)から直接動力を引き出すのである。

    これらの鍵となる用語は、すでに存在する200を超える旅客ドローンソリューションのデザインを理解できるようになるために確実に重要である。また、飛行救急車や空港シャトルバスなど、パッセンジャードローンの具体的な利用が発展するにつれて、より多くの特有な用語が誕生すると考えられるため、それらに通じておくことが重要となる。また、この改定の余地がある分類の枠組みは、進化を続けるこの産業を理解するための参照点となるようデザインされているのだ。今後パッセンジャードローンに取って代わる用語も登場するだろうが、2020年の現在からはこのようにカテゴライズされるだろう。詳細は以下からダウンロードしていただきたい。

    ▶︎DRONEII_PassengerDRONE

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