Parrot、エンタープライズ向け新ドローンANAFI USA発表

2020-07-01 掲載

Parrotの次世代ドローンは、32倍ズーム、赤外線サーマルカメラ、頑丈な機体、高度なデータセキュリティを盛り込んだ産業向けANAFI USAだ。

かつて、3DR、DJIと御三家と言われたヨーロッパを代表するParrotは、エンタープライズクラスのデータセキュリティと、近年のコンシューマー向けドローンの普及を牽引してきた使いやすい機能を組み合わせたユニークなドローン「ANAFI USA」を発表した。

その名前の通りMade in USAだ。Parrotの北米での成長は著しく、米陸軍用短距離偵察ドローン試作など北米での活動も活発だ。

ANAFI USAは、消防士、捜索救助隊、セキュリティ機関、測量や検査の専門家の要求を満たすために準備されたドローンといえる。3軸ジンバルに業界初の32倍ズーム、4K HDRビデオ、FRIRの赤外線サーマルイメージング機能を搭載したANAFI USAは、超携帯性、安全性、耐久性に優れた空撮カメラプラットフォームだ。

米国で製造されたANAFI USAは、米陸軍向けに設計されたParrot社の近距離偵察(SRR)ドローンと同様に、ハイエンドのセキュリティ、耐久性、画像処理能力を備えている。ANAFI USAのデータ暗号化とプライバシー機能は、欧州連合の一般データ保護規則(GDPR)に準拠しており、機密性の高いミッションにもクラス最高のプライバシーとセキュリティを提供することが可能だ。

32倍デジタルズーム

消防士が火災現場に到着したとき、最も重要なニーズは、ホットスポットを確認しながら、視覚的なシーン全体を評価することができる。ANAFI USAのジンバルと高度な光学系は、この課題を念頭に置いて設計された。32倍ズームは、2つの21メガピクセルカメラを中心に設計されており、オペレータは最大5km離れた場所からでも詳細をはっきりと見ることができる。

ズーム画像は、ANAFI USAのFLIRカメラの画像と合成され、オペレーターはサーマルカメラでホットスポットを検出し、ビジュアルカメラでは最大2km離れた場所から人物やその他の重要な情報を確認することができる。

上記の画像はドローンが高度40mのソーラーパネルの上を飛行している。ANAFI USAの強力なズームを使用して、パイロットはソーラーパネル上のセンチメートル単位のホットスポットを検出することができる。

機体重量はわずか500gでコンパクトなANAFI USAは簡単に折りたたんで持ち運び可能だ。コンパクトなデザインにもかかわらず、ANAFI USAは32分の飛行時間を誇り、このサイズのドローンとしてはクラス最高の飛行時間を誇る。

また32倍ズーム画像の優れた手ぶれ補正を実現している。風速15m/sの条件下でもジンバルの手ぶれ補正と画像処理による3軸デジタル手ぶれ補正を組み合わせてこの性能を達成している。ANAFI USAは防水防塵性能IP53をクリアしており、雨天時など過酷な飛行条件でも防水性と防塵性を備えた耐候性を備えている。

操作が簡単

最も要求の厳しいプロユーザーにとって、迅速なドローン展開はミッション中の必須といえる。ANAFI USAは、電源を入れ、安全な無線リンクを確立して離陸するまでに1分もかからない。

ANAFI USAはGPSなしで屋内動作可能で、オペレーターは家の中で離陸し、窓からドローンを操縦して外に飛び出し、戻ってくることができる。 また、ANAFI USAは紙飛行機のように手のひらからの打ち上げも可能だ。

ANAFI USAは、地上から50cmの高さで飛行している際の騒音レベルはわずか79dBと、このクラスで最も静かなドローンだ。標準的なUSB-Cタイプの充電器を使用しており、手間のかからない利便性を実現している。

信頼と安全性

ANAFI USAは、プロユーザーのためにセキュリティについても考慮されている。写真やビデオは、512bitのキーでAES-XTSアルゴリズムを使用してSDカード上で暗号化される。ANAFI USAのセキュアデジタル(SD)カード暗号化機能は、ドローンやSDカードを紛失したり盗まれたりしても、保存されたデータを読み取ることができない仕様になっている。一度暗号化されたデータは、復号化キーでのみ読み取る。

ANAFI USAには、安全なWPA2 Wi-Fi接続も搭載されている。WPA2は、リモートコントローラーとANAFI USA間のリンクの認証と暗号化を提供する。Parrotは信頼できる標準規格とオープンプロトコル(Wi-Fi、WPA2、RTP/RTSP、H.264、GUTMAなど)を使用しており、記録されたすべてのデータの相互運用性とセキュリティを最大限に確保しているので安心だ。

ユーザーは、FreeFlight 6アプリを介してオプトインすることで、データを共有することが可能だ。デフォルトでは、ユーザーの同意なしにデータが共有されることはない。機能にオプトインした後、フライトデータとログは、ドローン上のデータのローカルコピーに加えて、同社のヨーロッパにある安全なサーバーに保存される。ドローンの機能は、欧州連合の一般データ保護規則(GDPR)に完全に準拠している。

ANAFI USAは、日本での展開はまだ予定されていないが、製品名の通り、アメリカ北米を中心に世界展開される。フランス企業が製品名にUSAと名打つのは、DJIに対して、一矢報いるのかもしれないとついつい考えてしまう。価格や販売時期などは間も無くアナウンスされる。

追記:

日本ではKMT株式会社が取り扱うことに決定した(02.07.2020)

▶︎Parrot

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