Elythorは、ローザンヌ工科大学(EPFL)の知能システム研究所のスピンオフ企業で、開発インフラの検査・監視のためのソリューション開発に注力しているという。
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Morphoは、自然の飛翔体からインスピレーションを得たドローン。昆虫と同様に、Morphoは翼を絶えず変化させてさまざまな構成を実現し、エネルギー効率の高いプロファイルを採用しながら、敏捷性と機動性を向上させることが可能だという。
4本足で座っているときは、小さなロケットのような流線型のフォルムをしている。垂直離陸が可能なこのドローンは、強風や急変する風が吹いても、必要に応じて翼を伸縮させ、軌道を維持する。また、風向きが良ければ滑空することも可能であり、より長い時間飛行できる。
Elythorの共同創業者でCEOのHarry Vourtsisは次のようにコメントする。
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私たちのドローンは、縦位置で飛行しているときに、電力消費を最大85%削減することができます。
翼を持つドローンは飛行時間が長いという利点と、クアッドコプターは操縦性に優れている利点、この2つを組み合わせ、さらに翼を制御するシステムを組み込んでいる。
Morphoの翼制御システムは、EPFLの知能システム研究所の成果である。このシステムには、風向と風速を監視するソフトウェアプログラムにリンクしたセンサーが含まれており、コントローラーは、ドローンの軌道と実効速度、風向きの変化に基づいて、翼を固定するか、風を利用して自由に動かすかを自動的に選択するという。また、風向きによって翼の表面積を左右対称にしたり、非対称にしたりすることも可能である。
制御システムを動かすアルゴリズムは、空気摩擦と揚力のトレードオフを最適化するだけでなく、電力使用量を最小限に抑えることを追求している。風の流れを利用してドローンを滑空させたり、翼を非対称に調整してヨー(垂直軸周りの回転)を調整することにより強風下でも安定した飛行ができる。
Elythorはスタートアップ資金を調達し、今後数ヶ月でドローンを工業生産に対応させ、今年末の市場投入を予定しているという。