NEXT DELIVERYの親会社である株式会社エアロネクストとセイノーホールディングス株式会社(以下:セイノーHD)は、トラックや軽バンなどの陸上配送にドローン輸送を組み合わせて物流を効率化する新スマート物流「SkyHub」を、山梨県の第1期TRY!YAMANASHI!実証実験サポート事業による試験的運用を経て、2021年10月から日本で初めて小菅村にて社会実装し、現在では北海道上士幌町や福井県敦賀市をはじめ全国10カ所で展開している。
- Advertisement -
その後、NEXT DELIVERY、セイノーHD、富岳通運等は、2024年問題対策として各社のリレー方式で物流の効率化を図る共同配送を、2023年8月から小菅村・丹波山村において開始した。中山間地域の物流において、大手物流会社を含む複数社での共同配送を実施する事業は全国でも珍しい事例である。
富岳通運は、2022年8月に山梨県と災害時における山梨中央ロジパークの施設使用に係る連携協定を締結し、県内27市町村と災害時の連携協定も締結している。
エアロネクストとNEXT DELIVERYは、2024年1月に発生した能登半島地震において、孤立集落・避難所へのドローンによる医薬品の物資輸送を国内で初めて実施した経験を踏まえ、平時・有事を問わず、ドローンを活用したフェーズフリー型統合ソリューションの構築が必須であり、そのためにはこれまで推進してきた新スマート物流「SkyHub」が基盤になりえると考え、国や自治体と前向きな対話を開始している。
- Advertisement -
今回、4者が相互に連携・協力し、山梨県における2024年問題など平常時の地域物流ネットワークの強化や買い物弱者対策、さらには災害時の被災地への迅速な物資輸送を可能とするフェーズフリーな地域物流インフラの構築を促進し、県民生活や地域経済基盤の強靭化を図る。
連携協定の概要
項目 | 内容 |
---|---|
締結日 | 2024年8月28日 |
協定の目的 | 本協定は、山梨県におけるフェーズフリーな地域物流インフラの構築を促進し、県民生活や地域経済基盤の強靱化に資することを目的とする。 |
協定の内容 |
上記目的を達成するため、以下の事項について相互に連携・協力する。 (1)2024年問題など地域の物流課題の解決に関すること (2)災害時の物資輸送など防災インフラづくりに関すること (3)その他、目的を達成するために必要な事項 |
代表4者のコメント
山梨県知事 長崎幸太郎氏
NEXT DELIVER、セイノーラストワンマイル、富岳通運の3者の皆さまと連携協定を締結することができ、心より感謝申し上げます。
山梨県小菅村での実証実験からスタートした「新スマート物流」は、すでに全国各地に展開されており、このたびのフェーズフリーな地域物流インフラの構築は、山間部など人口減少エリアを数多く抱える本県にとって、非常に重要な課題であります。
また、先般の「南海トラフ地震臨時情報」を機に災害への備えを見直すなかで、ドローンの活用が非常に有効なものと改めて認識したところです。
このたびの協定は山梨県にとっても大変意義深いものであり、3社の皆さまと県民生活の強靱化に向けた取り組みを加速してまいります。
NEXT DELIVERY代表取締役 田路圭輔氏
2021年1月に小菅村にNEXT DELIVERYを設立し、ドローン配送をスタートしたのも山梨県、共同配送をスタートしたのも山梨県で、山梨県は様々な新スマート物流の取り組みの起点になってきました。この度、山梨県とこのような新たな取り組みをスタートできることを本当に光栄に思います。地元の運送会社様との連携をベースにして、平常時と緊急時をフェーズフリーに利活用できる地域物流インフラを構築していく今回のプロジェクトを全都道府県に拡げていきたいと思います。
セイノーラストワンマイル代表取締役社長 河合秀治氏
セイノーHDは、幹線輸送の強みを活かしたラストワンマイル配送領域において、生活様式の変化や構造変化に対応すると共に、買い物弱者対策、生活困窮家庭対策等の社会課題解決型ラストワンマイルの構築を積極的に推進・拡大しております。山梨県小菅村、丹波山村においては、物流会社が抱える2024年問題や地域課題に対して、富岳通運様をはじめとする物流各社様と連携して共同配送を構築、また、この配送インフラを緊急時は物資輸送に利活用できるしくみとしています。今後も同じ課題をもつ全国の地域にこの小菅・丹波山モデルを展開し、住民の皆様が持続的に安心して暮せる環境づくり、住民サービスの維持、向上を進めてまいります。
富岳通運 代表取締役 浅沼克秀氏
提携協定を契機に、更なる地域の物流ネットワーク構築及び課題解決に向けた取り組みを協同して参りますのでよろしくお願いいたします。