K-RACER-X2
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Ninjaエンジンを搭載した大型ヘリドローン「K-RACER-X2」は、現在40〜50人のチーム体制で開発しており、すでに3機の試験機を製作して飛行試験など進めている。
現在の目標は、2025年に予定されている伊那市での山小屋への物資輸送を成功させることである。通信が途絶えた際の対応や、輸送物資の揺れ制御など、まだ多くの課題が残っているが、一つひとつクリアしている段階だ。
将来的には、型式認証を取得する予定だ。K-RACER-X2は最大離陸重量が150kg以上あるため、ドローンではなく航空機のカテゴリーに分類される。そのため、型式認証にかかる費用は、ドローンの場合の10倍以上に達する見込みだという。
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現在の用途は、ヘリコプターが担っている山岳地帯での物資輸送の代替を想定しているが、さらなる用途の拡大が求められる。
新型航空機用エンジン
川崎重工グループのカワサキモータースは、新たに開発中のターボチャージャー付き直列6気筒航空機用エンジンを展示した。このエンジンは、モーターサイクルエンジンをベースにしたものではなく、完全に新型のエンジンである。
カワサキモータースは、これまでにモーターサイクルエンジンで培った、軽量・コンパクトかつ高出力なエンジンを製造する技術を、航空機業界に導入しようとしている。
スケジュールとしては、2030年までにエンジンの型式認証の取得予定だ。これまでの経験からエンジン開発の目処は立っているが、航空機用エンジンの型式認証の取得はこれまで経験がないため、時間がかかると見込んでいる。(戦前には取得したことがある)
さらにその先には航空機用水素エンジンまで発展させ、航空機用途以外にも水平展開していくビジョンがある。
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同クラスの航空機エンジン市場では、国内に競合するプレイヤーは存在せず、ロータックスなど海外企業が競争相手となる。しかし、カワサキモータースがこの市場に参入した理由は、マーケットインの視点からではない。カワサキモータースはもともと川崎航空機工業として始まっており、今回の参入はそのルーツに立ち戻るという意思の表れである。
同時に展示されている航空機のコンセプトは、将来的に製品化を予定しているものではなく、技術開発から製造までの能力を示すためのデモンストレーションであるという。展示内容自体は、昨年のDSEIで展示されたものと同じだ。