空飛ぶクルマの動力・燃料にはモーター・バッテリーが想定されているが、長距離・長時間の飛行には向かない。また、重いものを運ぶパワーもやや不足気味なところがある。そこで航空宇宙分野で製造を手掛けるIHIは、ガスタービンエンジンを活用した空飛ぶクルマ用のパワーパックシステム開発を研究している。
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ブースでは、ペイロード360kgの空飛ぶクルマに搭載するパワーパックシステムを模した、60%スケールのレイアウト検討模型が展示された。機体後方にガスタービンエンジンを配置し、前方に整流器を置き、その先にバッテリーを設置する。これに発電機を加えた一揃えをパワーパックシステムとして、様々な機体に搭載できるようにするという構想だ。
担当者はパワーパックシステムを作りあげるのがIHIとしてのビジネスであり、空飛ぶクルマの機体メーカーと組んで最終的な製品に仕上げていくことをねらっていると解説した。
モーターやパワーパックにはモーターも含まれますが、機体メーカーが使用しているタイプに取り替えも可能です。今後は約3年かけてサブスケール(実寸よりも小さな大きさ)モデルでの検証を行います
大阪・関西万博では会場内外に「バーティポート」と呼ばれる空飛ぶクルマ用の離着陸場が設けられている。IHIでは、その中で機体を搬送するシステムの開発も手掛けており、スキッド(脚部)に取り付ける車輪ユニットなどがパネル展示された。