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コラム遠藤 祐紀

[空飛ぶマシンに魅せられて]Vol.08 DJI M600の「飛び味」

2017年1月24日
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制御にも作法と所作がある

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Contents
制御にも作法と所作があるお行儀の良い作法を習得しているドローンフライト持続時間の安心感

初見であっても慣れたものであっても、初めてフライトさせる機体はとても緊張するものですが、DJI M600を初めてホバリングさせた時、僕は思わず声をあげてしまいました。もちろん、素晴らしい機体という意味で。これまでも様々な新型機体を初フライトさせた時、少なからず驚きはあったものの、自分の想像を超えるようなことはほとんどどなく、大抵想定内に収まってきましたが、DJI M600はかなり違っていました。

どんなジャンルであってもフィーリングは大事だと思います。もちろんドローンの世界でもそれは同じで、機体の構造やフォルムがどうであれフライト時のフィーリングがぎこちないのはメーカーとして詰めが甘いというか、センスを疑うというか、そういった付加価値の部分に重きをおけないのは、ある意味で将来性がないなと思ってしまいます。もちろん、まだまだ若いメーカーだったり、試作段階の機体なら大目に見るとしても、ある程度成熟してきたメーカーならば当然「飛び味」も大事にするはず。

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特に中型機から大型機にかけては10kgを超えるペイロードの影響もあって、離着陸時やホバリング時に恐怖感を覚えたり、水平飛行や旋回時、降下中に危うさ感じることが多々あって、そういったガチガチに硬い挙動や、コントロールしていて恐ろしい飛び味の機体はハッキリ言って嫌いです(笑)。

ドローンやジンバルを多少掘り下げてみた人ならば、PID制御というものを知っていると思いますが、望む制御結果の最低限の部分に目標を置いている期間は「味付け」などを付加する余地などあるはずもなく、無骨な動作感というか、全く余裕のない硬い動きになってしまいます。例えば「ゆっくり動き出す」「ゆっくり止まる」「制御の移行がスムース」などの、いわゆるイージングの要素をPID制御に取り込む事で、機体をエレガントに振る舞わせるというのは、相当に高次元のバランスの上に成り立っていて、そこに到達するのは中々むずかしい。

ドローンの飛び味なんてどうでも良いという人も実際いるのだけれど、僕的にはとても大事だと思っていて、例えば、産業用ドローンの分野では自動航行がメインとなるので、人間が操作するのはほんのわずかな部分しかなく「フライトのフィーリング」など二の次で、どうでも良いといえばその通りだし、空撮に関していえば機体がどんなに暴れようと全体が制御範囲内であれば、目的の座標にホバリングしていられるだけの性能が最低限あれば良いわけです。

大雑把に言ってしまえば、信頼性さえ確保できるならばエレガントとか色っぽいとかの付加的要素はいらないのかもしれないけれど、信頼性という最も大切な部分はトータルな余裕の上に成り立って居るはずなので、荒げずりな制御よりも、より余裕を持った機体の所作・振る舞いも含めた設計が大切だと思います。ハード的にもソフト的にも限界ギリギリで余裕のない機体はやっぱりカッコ良くないし、現実運用のシーンでも信用出来ないと思うわけです。

お行儀の良い作法を習得しているドローン

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さて、実際のM600のどこに作法や所作を感じるのかというと、それは以下の様な事です。まず、圧倒的な余裕の部分。モーター間で1.133メートル、プロペラを広げれば最大で1.668メートル、最大離陸重量15.1kgという巨体を考えると、普通に考えて扱いは大変だしフライト時にも大きな緊張とストレスを強いられる訳ですが、この機体はまるで印象が違います。

セルフセンタリングのスロットルスティックをわずかに入れるだけでフワッと離陸してしまい、とても重量級の機体には思えません。一般的に余力のない機体の場合、全体の重量を受け止めたモーターは唸りを上げジリジリと浮き上がる感じが普通で、モーターが焼け付くとか、プロペラが破断するとか、高負荷によってESCが回路をカットしてしまうのではないかと言う様なネガティブなイメージと戦う、そんな危うさを感じるものですが、M600はそんなことを微塵も感じさせず軽快に浮き上がって風格すら感じます。

RONIN-MXとカメラで合わせて6kgという高負荷をかけた状態でもその佇まいは同じで、そんなふうにストレスなく持ち上がるのは、その先にまだまだ余白の制御パワーを秘めているということなのだと思います。また、些細な部分かもしれませんがモーター起動と停止の際のイージングの味付けにも上品さを感じます。

そして、もう一つの素敵な振る舞いの部分として「フライト姿勢の上品さ」があります。それはどういう事かというと、ミッドシップ的なセンターボードの構造の恩恵で、今までの大型機で当たり前だった重量配分のバランスの悪さが殆ど解消されているという事。1個が約600gもあるインテリジェントバッテリーを6個(合計で3.6kg!)、センターボードの各アームの間に差し込むと言うまさかの手法によって、C.G.(Center of gravity)の近くにバッテリーという厄介な重量物を収めました。これはもの凄く大きな発明で、この手法のおかげで姿勢制御のモーメントがとても小さくなり費やすエネルギーが最小で済んでしまっています。

そんな構造から得られるM600の飛び味を誤解を恐れずに表現するとしたら「Phatom4のようなコントロールフィーリング」とでも言いましょうか。実際にはP4に比べて何倍も大ぶりな機体ですからゆっくりとした動作と大型機ならではの派手な振る舞いはありますが、P4ほどの僅かな精神的負荷とカジュアルさでフライト出来てしまいます。あんな巨大な機体でP4のフィーリングなんて信じられないかもしれませんが本当です。

フライト持続時間の安心感

フライトフィーリングの中でもう一つ大事な要素として、フライト時間の管理がしやすいというのもあります。このサイズの機体でX5等のカメラを積んで30分近くフライトを維持できるのは現段階で驚異的です。もちろん最大離陸重量付近であれば15分程度まで落ち込みますが、それにしても実時間として使える15分があるのは圧倒的です。

例えば2時間のライブに上空視点担当として挑むとしても、6フライト分のバッテリーセットがあればライブを通して収録できてしまいますし、今までの機体であれば到達できなかった距離にある撮影ポイントにも安心して挑むことが可能になります。また、2本を直列にした3系統並列のインテリジェントバッテリー冗長化のおかげで突然の電圧低下による強制ランディングの恐怖とも戦わずに済みます。

以前の大型機の運用ではインテリジェントバッテリーではなかったため負荷電圧を差し引いた数値から残り時間を推測しなければいけませんでしたが、A3フライトコントローラとLightBridgr2の組み合わせのフロントエンドは他のシリーズの機体と共通のDJI GOアプリなので、バッテリー残量をパーセンテージで把握できますし、ホームポイントへの帰還エネルギーも考慮したスマートゴーホームも装備されている上に、残りのフライト時間も表示されるのでとても安心したフライトが可能です。

もしこれが冗長化されていないバッテリー管理システムであればいくらインテリジェントであっても信用できませんが、3系統の冗長化であるため大舟に乗った気分でのフライトが可能になりました。長時間フライトの恩恵は実際の現場でも圧倒的で、2016年10月に上士幌町で行われた遭難者に見立てたマネキンをドローンで捜索するというコンテスト「Japan Innovation Challenge 2016」でも、10機近くがロストまたは墜落してしまう状況の中、課題を達成して入賞したのはM600を運用している2チームだけでした。このコンテストの結果からも見事に証明されていると思います。

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shizuka 2017年1月24日
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