足を開いてプロペラを展開すると、「こんなに小さいのに、空を飛ぶんですね…!」とまた驚きの声。そして、スマホでカッパドキアの空撮写真を見せると、「えっ、こんなキレイに撮れるんですか!?」と、お世辞ではなく本当に驚いたような表情を浮かべていました。
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こういう驚きのリアクションを見るたびに、私はちょっと嬉しくなります。旅行の荷物に気を遣いながらも、映像のクオリティに妥協したくない—そんなわがままを叶えてくれるのが、私の旅の相棒「DJI Mini 4 Pro」です。
ただ、最近発売されたMavic 4 Proのプロモーション映像を見たとき、その圧倒的な映像に「これがもう少し軽かったら、買い替えてもいいかもな…」

そう思ったら、居ても立っても居られない。というわけで、私は深セン・華強路に最近できたばかりのDJIショップに、実機を確かめようと出向きました。
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深センのDJI直営店、その正体とは?
実はこれまでにも華強路にはDJIストアがありました。たとえばDJI Neoが発売された直後、香港では在庫がなく、私は華強路にあるDJIストアで購入したことがあります。
店の作りなどからてっきり直営店だと思っていたのですが、今回その店からほんの数百メートルの場所にオープンした新しいDJIストアでスタッフに話を聞くと、「あの店は代理店で、こちらが直営店です」とのこと。ああ、そうだったのかと妙に納得しました。
白とシルバーを基調としたモダンな店内の、一番目立つ場所にMavic 4 Proが堂々と展示されています。
そのまま、Mini 4 Proを使っていることや、旅先でどんな映像を撮っているかを話しながら、スマホでカッパドキアや台湾の空撮映像を見せてみました。

正直こういうの、店員さんからすれば「また自分の映像を見せてくる客か…」と思われてもおかしくありません。でも、こちらとしては"冷やかしじゃない"ということを伝えるには、実績を示すのが一番手っ取り早いんです。
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するとスタッフは「すごいですね、プロみたい」と言ってくれました。もちろんお世辞だと判っていますが、少なくとも「この人は買う気がありそうだな」と思ってもらえた気がします。
Mavic 4 Proの映像に見惚れて
今回の訪問の目的は明確でした。
「今日は新発売になったMavic 4 Proを見に来ました。いま使っているMini 4 Proとの"可搬性と映像品質のバランス"について、DJIのプロスタッフの意見を聞いてみたいと思って。」
そう伝えると、スタッフは「お任せください」とばかりに、最新のRC2 Proコントローラーを手渡してきました。

そこに映し出されていたのは、ジンバルが360度回転する機構を活かした迫力ある映像集。夜間でも細部まで美しく描写されており、思わず「おお…」と声が漏れるほど、見入ってしまいました。
「この回転するジンバルがいいんですよ」と、スタッフは自信たっぷりに胸を張ります。

ただ、実際に機体を持ってみると…うん、ずっしりきます。特にバッテリー単体で332g。Mini 4 Pro(バッテリー込みで250g未満)に慣れている身としては、明らかに腕にくる重さです。

このサイズ感や重量感は、カタログスペックや写真では伝わりづらい部分。今回の取材では、Mini 4 Proとのサイズ比較や、Mavic 4 Proのカメラ周りのディテール写真も撮影してきたので、ぜひそちらも参考にしていただければと思います。



「これは大きくて重いですね…」と正直に伝えると、「いやいや、プロペラをたたんで専用バッグに入れれば意外とコンパクトになりますよ」と、実物のバッグを手にして見せてくれました。

うーん…それでも、旅をするとき、このサイズのドローンは…正直、悩みどころです。
畳み掛け営業、嫌いじゃないんです
「良いんだけど、ちょっと高いですね」とつぶやくや否や、すかさず営業トークが始まりました。
スタッフが手にしていた価格表には、3種類のセット構成がずらり。「ミニマム構成なら13,888人民元。思っているよりお手頃ですよ」と、まずは一番左を指差してアピール。

「RC2コントローラーはMini 4 Proと同じものなので、もう持ってるんですよね」と伝える と、「それなら1200元で下取りします。13,888 – 1,200 = 12,688元ですね」と、即座に計算。
「でもRC2じゃなくて、新型のRC2 Proがやっぱり気になるんですよ」と返すと、


「OK、アップグレードしましょう。13,888 – 1,200 + 5,999 = 18,687元になります」と、今度はスマホの電卓画面を私の目の前にずいっと差し出してきます。
さらに追い打ちをかけるように—
「今ならキャッシュバックで9%オフですから、17,005元ですね!」と、もう"買う前提"で話が進んでいきます(笑)
この押しの強さとテンポ感、さすが中国。私はこういうの、嫌いじゃないんです。
そんな見事なコンビネーションで私を翻弄してくれたのが、満面の笑顔で迎えてくれた DJIの営業スタッフ2人。写真に写っているとおり、陽気で頼れる"名コンビ"でした。

旅人にとって、選択肢が多いというのはありがたい。でも、選択肢が多すぎると、悩みも深くなる—そんなことを、電卓画面を見ながらあらためて思ったのでした。
電脳街を歩いて見つけた、もう一つのドローン世界
せっかく深センに来たので、周囲のドローンショップも散策。Autelの直営ブースや、聞いたこともないような小型メーカーの展示までありました。


なかでも目を引いたのは、1万円以下で買えるトイドローン。さらには、Mavic Proなど旧世代のDJI機が中古で売られているブースも発見。「中国って新品しか売ってないイメージだったけど、こういうのもあるんだな」と、ちょっと意外な発見でした。

スケールの違いを感じた、華強路の展示会
この日はちょうど、華強路の広場でドローン展示イベントが開催されており、なんと人が乗れるサイズの空飛ぶ乗り物まで登場していました。


ドローンの可能性って、やっぱり日本の枠には収まらないんだな…そんな実感を胸に、私は駅へと向かいました。
アクセス:駅からの道順も迷いません
今回訪れた華強路のDJI直営店は、2つの地下鉄路線からアクセスできます。
・地下鉄7号線「華強北駅」E2出口を出ると、目の前が店舗。地上に出た瞬間に視界に入る、最もシンプルでわかりやすいルートです。

・地下鉄1号線「華強路駅」A出口からは徒歩5分ほど。この先を左に曲がると華強北歩道街。

広めの歩道と、華強北エリアらしい電子街の雰囲気を味わいながら進むと、左手にDJIがあります。

どちらのルートからもアクセスしやすく、初めて訪れる方でも迷うことはないと思います。
Mini 4 Proと、まだ旅を続ける理由
正直に言うと、Mavic 4 Proの映像を見た瞬間、「欲しいな」と思いました。あのダイナミックレンジ、ノイズ耐性、ジンバルのなめらかさ…やっぱり別格です。
でも、旅先でふと撮影したくなったときに、ホテルの部屋からさっと出て、バッグからMini 4 Proを取り出す—その気軽さは、やはり何ものにも代えがたい。
「いいのはわかってる。でも、"いい"だけじゃ持ち歩けない。」
あのとき松島の受付で聞かれた「それがドローンなんですか?」という驚き。あの表情を、またどこかで見られるかもしれない。
そう思うと、やっぱりこの小さなドローンと、もう少し旅を続けたくなるのです。