ソニー株式会社 技術開発研究所が開発したマルチIMU合成技術により、低バイアス変動および地球自転検出可能な低ノイズ密度を実現。2025年2月28日に発売予定。
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同ボードでは16個の民生MEMS IMUをリアルタイム合成することで、工業用FOG(Fibre Optic Gyroscope)に匹敵するバイアス安定性0.39deg/h以下を達成し、大幅な軽量、小型、低コスト化が可能になったという。
これにより従来工業用FOGを搭載することが難しかった構造物検査用ドローンや小型自律移動ロボットなど、より緻密な制御を必要とする用途にも適用できる。
また、本ボードは最大2枚をスタッキングすることができ、最大32個のIMUの出力を合成することでさらなる精度向上が可能だとしている。
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![241227_IMU-Addon_01](https://d2llikhal5te33.cloudfront.net/wpdronenews/wp-content/uploads/2024/12/241227_IMU-Addon_01.jpg)
SPRESENSE向けマルチIMU Add-onボードの想定するアプリケーション
低バイアス変動の特長により、長時間の使用においても安定した姿勢値を得ることができる。例えば、屋内ナビゲーション、自動搬送機、ドローン、モーションキャプチャ、小型衛星の姿勢制御などに効果的だという。
また、低ノイズ密度の特長により素早い動きを精緻に捉えることができるため、ドローンの飛行制御やモーションキャプチャなどにも適している。さらに複数IMU構成を取っているため、過酷な動作環境下でも故障に強く、信頼性を向上させる冗長信頼性があるとしている。
![241227_IMU-Addon_02](https://d2llikhal5te33.cloudfront.net/wpdronenews/wp-content/uploads/2024/12/241227_IMU-Addon_02.jpg)
高いロバスト性
複数IMU構成の補正により、温度が変化する過酷な環境下においても安定した動作が可能。
主な特長
- 高精度
- 低バイアス変動:バイアス安定性0.39deg/h以下 (IMU 16個合成時)
- 低ノイズ密度:1.0mdps/√Hz以下。地球自転検出によるジャイロコンパス実現可能
- 2枚スタック(IMU16個合成を2段で32個合成出力)により更に高精度化可能
- キャリブレーション済み出荷
基本仕様
サイズ(mm) | 50.0×20.6×9.1 |
重量 | 9g |
出力レート(Hz) | ~1920 |
出力インターフェース | SPI |
動作温度(℃) | -20~65 |
消費電力(mA) | 50 / 104 ※2枚スタック時[IMUを32個合成時] |
ダイナミックレンジ | ジャイロ[dps] ~4000 加速度[g] ~16 |
ノイズ密度 | ジャイロ[mdps/√Hz] 1.0 / 0.7 加速度[μg/√Hz] 14 / 9.8 ※2枚スタック時[IMUを32個合成時] |
バイアス安定性 | ジャイロ[dph] 0.39 / 0.27 加速度[μg] 4.43 / 3.13 ※2枚スタック時[IMUを32個合成時] |