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ニュース

国立極地研究所、ドローンによる気象観測の国際プロジェクトに参加

大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 国立極地研究所の猪上淳教授を中心とする研究グループは、世界気象機関(WMO)が推進する無人航空機による気象観測キャンペーン(UAS-DC)の一環として、2024年3月〜4月に気象庁気象研究所でドローンによる1日2回の定常気象観測を実施した

2025年1月24日
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また、高層気象観測データおよび地上観測データで検証した結果、観測された気温や相対湿度データは天気予報の基になる数値予測に利用できる精度を満たしていることが明らかになった。

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Contents
研究の背景研究の内容今後の展望

その一方で、今回の最大観測高度は900mまでであり、雨天時や強風時には観測できないというドローン観測の限界もみえたという。本成果は、UAS-DCの目的の一つである極域や発展途上国、山岳地域など気象観測の乏しい地域での観測網の強化の可能性を示すものだ。

今後、天気予報の精度向上に向けた数値予報モデルによる予測への効果の検証が望まるとしている。

研究の背景

日々の天気予報には様々な気象観測データが利用されている。地上、海上、高層、衛星などの測器によって収集された気象データは、世界気象機関(WMO)の全球通信システム(GTS)を通じて、迅速に国際的に交換・配信されている。

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これらのデータの取得地点は、陸上/海上、北半球/南半球、先進国/発展途上国、中・低緯度/極域、など地理的な偏りが大きく、時にはそれが天気予報の不確実性として広域に影響を及ぼすことがある。これは逆に、データの不足している地域で観測点や観測頻度を増やせば予測精度が向上する場合もあることを意味する。

天気予報に活用する新たな観測システムを導入するには、観測精度はもちろんのこと、それらを安定かつ安全に運用でき、コスト的にも持続可能なことを検証することが必要不可欠だ。

そのような背景のもとWMOでは、近年めざましい発展を遂げている無人航空機(UAS:固定翼機や回転翼機)を気象観測システムとして活用できるかを実証するデモンストレーションキャンペーン(UAS-DC)を2024年3月〜9月に企画した。

具体的には、日本の他にアメリカやスイスなど多くの国の気象機関・研究所・民間会社が独自に1ヶ月以上にわたり無人航空機による気象観測を実施し、その観測精度やGTSで指定されたファイル形式で準リアルタイム(観測後3時間以内)に通報できるかを実証するものだ。

国立極地研究所は2020年度から北極域研究加速プロジェクト(ArCS II: Arctic Challenge for Sustainability II)の一環として、無人回転翼機(ドローン)による高精度の気象観測手法の開発を進めてきた。

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これらの実績を踏まえ当研究所はUAS-DCにおける日本の貢献を推進するため、気象庁気象研究所と共同研究契約を締結し、茨城県つくば市にある気象研究所の露場(図2)で、2024年3月〜4月にドローンによる気象観測を実施した。日本からの参加は本研究チームのみだという。

図2:観測サイトの様子。(a)高度900mからの様子、(b) 観測サイト全景、(c) 雲底高度計と水平風の鉛直分布を測定するドップラーライダー、(d)ドップラーライダーよりも上層の水平風を観測するウィンドプロファイラー、(e) 高層気象台によるラジオゾンデ観測の様子。この他にも水蒸気ライダー、小型係留気球による観測を行った。

研究の内容

観測には3種類の機体を使用した(図3・注1)。一つ目は、気象センサー(気温、相対湿度、気圧、風向、風速を計測)が標準搭載されている国産の中型気象ドローン(図3a)。

二つ目は、別途気象センサー(気温、相対湿度、気圧を計測)を前後に取り付けた国産の中型ドローン(図3b)、三つ目は同様の気象センサーを前方にのみ取り付けた海外産の小型ドローンだ(図3c)。

図3:使用したドローン。 (a) 国産中型気象ドローンPF2(気象センサー標準搭載)、(b) 国産中型ドローンBuild Flyer (BF)(別付け気象センサーを前後に2個搭載)、(c) 海外産小型ドローンMavic3 (M3)(別付け気象センサーを前方に1個搭載)

これらの機体を用いて鉛直方向に高度900mまで昇降する飛行観測を、気象研究所の隣にある高層気象台でラジオゾンデ観測の放球(図2e)が行われる時刻(8時33分頃と20時33分頃)の直前または直後に行い、データの評価した。

図4に気温に関するラジオゾンデ観測との比較結果を示す。3月から4月は冬から春への季節の変わり目で(図4a)、期間前半は冬型の日も多く特に朝は気温の逆転層が明瞭な日もあった。

図4:(a) 2024年3〜4月にラジオゾンデで観測した気温の時間高度断面(ドローンデータの比較に用いたデータのみ描画)、(b-c)各ドローンとラジオゾンデの気温差(黒は雨天時)、(e)ドローンとラジオゾンデの気温差の平均(太線)と標準偏差(細線)(図注の数字はサンプル数)。

ラジオゾンデとドローン観測の時間差(30分以内)に伴う大気下層の温度差が朝の観測結果に強く出ることもあるが(図4b-d)、いずれの機体も高度400mより上層ではラジオゾンデとの気温差が0.5度以内に収まり、WMOが定義する高解像度の天気予報の基になる数値予測に必要な観測精度(0.5度)を満たしていることが示された(図4f)。

相対湿度や風速についても同様に高精度のデータであることが示された。2ヶ月間のうち7割程度の期間で、観測データの取得と観測後1時間以内のデータの通報ができた。

その一方で、今回の観測は立地的な理由による高度900mまでの飛行制限があり、雨天時や強風時には観測できないというドローン観測の限界もわった(図4の黒塗りは雨天を示す)。

今後の展望

気象研究所や各国の気象機関は、UAS-DCで通報されたドローンの気象データを用い、データ同化手法による数値計算で天気予報への影響の評価を行う予定だ。

これにより、観測空白域での観測データの効果を検証できるため、今後、ドローン観測の必要性についてさらに議論が活発化すると期待される。また、本研究成果を受けて、国立極地研究所では2024年9月に、国立研究開発法人海洋研究開発機構の海洋地球研究船「みらい」による北極海航海(航海番号MR24-06C)でドローンによる気象観測を実施し、船上からもデータ通報した。

今後は同機構で建造中の北極域研究船「みらいII」等でドローンによる気象観測を継続的に実施し、各国に先駆けて極域の観測データの空白域を解消する活動が期待されるとしている。

▶︎国立極地研究所

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kawai 2025年1月24日
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