球状歯車機構は、X-Y-Z(上下・左右・前後)の軸回りを無制限に回転できる、3自由度の歯車機構だ。ロボットの関節などに応用可能で、介護や医療、外食、宇宙分野など、幅広い産業分野において生産性向上・効率化が期待できる。同機構は、国立大学法人山形大学 工学部機械システム工学科 多田隈研究室(以下、「山形大学」)によって発明され、現在も研究が継続されている。兼松は、2022年に山形大学と共同研究を開始し、高負荷な条件においても稼働する工業製品化に向けて開発を進めてきた。
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今回の契約締結により兼松は、山形大学より取得した球状歯車機構に関する通常実施権について、ニッセイにサブライセンスを付与する。歯車分野におけるニッセイの商品開発実績と量産加工技術を活かし、樹脂製よりも耐久性に優れた金属製球状歯車機構の早期市場投入を目指す。
兼松は、中期経営計画「integration 1.0」の主要施策の一つに「イノベーションの探索と実装による提供価値の拡充」を掲げている。球状歯車機構の様々な産業用途への実装を通じて、社会課題の解決へ貢献できるソリューションを提供する。