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東北大学、高高度環境下での羽ばたき翼型飛行ロボットのリフトオフに成功!火星探査ロボットなどを想定

東北大学ら研究グループは、東北大学流体科学研究所所有の火星大気風洞の減圧チャンバーを用いて高高度飛行を模擬した低密度環境を構築し、その環境下においてハチドリ規範型羽ばたき翼型飛行ロボットの翼が発生する空気力と翼面形状の同時計測した

2023年6月16日
地上モデル(左)、高高度モデル(右)。ロボハチドリ信州はハチドリの肩の飛翔筋からインスピレーションを受け、左右の翼は個別のモーターによって駆動される。機体重量は地上モデルが12.39 g、高高度モデルが12.95 gである。バッテリー未搭載モデルであり、電力は外部電源より供給される。
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本研究は文部科学省科学研究費基盤研究(A)(JP19H00800)と基盤研究(B)(JP22H01397)の支援を受けている。

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地上より空気密度の低くなる高度数千メートル以上の標高の高い場所に生息する飛翔生物は、飛行の際、自重を支えるために地上より大きな空気力が必要になる。しかし、この揚力の補償メカニズムを含む高高度での生物飛翔のメカニズムの詳細は現在も明らかになっていないという。

さらに、これまで生物を規範とした様々なタイプの羽ばたき翼型飛行ロボットが開発されてきました。しかし、地上での飛行に注力されており、空気密度の低下に伴う揚力低下が起こる過酷な環境下の高高度での羽ばたき翼型飛行ロボットの開発は行われていなかった。

空気中(海面)や水中と比べて流体の密度が低い状態での実験は難しく、高高度飛行を理解するために不可欠な密度の低い中で飛行する生物とロボットの動きを精度良く観察できなかった。

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そこで、信州大学繊維学部の青野光 准教授、東北大学大学院工学研究科の浅井圭介 名誉教授、野々村拓 准教授、小澤雄太 特任助教(現 青山学院大学理工学部 機械創造工学科 助教)、九州大学大学院総合理工学研究院の安養寺正之 准教授(現 株式会社DigitalBlast所属)、前橋工科大学工学部の安藤規泰 准教授、米国アラバマ大学ハンツビル校のKang准教授らの研究グループは、東北大学流体科学研究所所有の火星大気風洞の減圧チャンバーを用いて高高度飛行を模擬した低密度環境を構築し、その環境下においてハチドリ規範型羽ばたき翼型飛行ロボット(ロボハチドリ信州)の翼が発生する空気力と翼面形状の同時計測を行った。

本計測により、飛行ロボットの翼の面積を地上のモデルに比べて大きくしゆっくり羽ばたくことにより、大きな羽ばたき振幅と飛翔生物の翼の回転角変化に近い受動的な回転角変化を得られることを示した。この結果、大気密度が地上と比べて約3分の1の低大気密度環境下においても地上での空気力発生機構による大きな揚力の発生を実現させ、羽ばたき翼型飛行ロボットの世界初のリフトオフ実験に成功した。

本結果は、羽ばたき翼特有の空気力学的メカニズムの活用による低密度・高高度環境下での飛行の実現可能性を示すものとなり、生物の高高度飛行メカニズムの理解と更に低密度となる火星大気環境などでの羽ばたき翼型飛行ロボットの飛行実現に繋がる重要な研究成果と言えるという。

ロボハチドリ信州の高高度飛行環境模擬下のリフトオフ実験の高速度カメラ撮影画像。東北大学流体科学研究所所有の火星大気風洞の減圧チャンバーを利用した。チャンバー内の大気密度は飛行高度9000 mに相当する0.360 kg/m3である。ロボットの羽ばたき周波数は10.9Hz、カメラのサンプリング周波数は2000fpsである。ロボットは羽ばたき開始後0.864秒後にはリフトオフし、1.440秒後には初期位置から約167.4mm上昇した。地上モデルは羽ばたき周波数22.7Hzでリフトオフすることが可能

研究の背景と内容

飛行中に発生する揚力や抗力などの空気力は、大気密度、基準速度の二乗、翼面積、およびそれぞれの空力係数に比例する。したがって、大気密度が減少するにつれて、揚力が乗り物の重量を相殺して浮いた状態を維持するためには、残りの項の積が相応に増加しなければいけない。

大気密度は、飛翔体の飛行高度によって変化する温度と圧力の関数であるために重要な考慮事項と言える。さらに、流れの特性はレイノルズ数によって特徴付けられ、レイノルズ数は翼の大きさと運動速度が一定の場合、大気密度が減少すると低下する。

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この低レイノルズ数環境下では、固定翼と回転翼によって生成される空気力は、流れの剥離と渦の放出によって低下する可能性が高くなる。一方、昆虫や鳥は通常低レイノルズ数領域(O(102 )–O(104 ))で飛行しており、このレイノルズ数領域で普及している非定常空気力学的メカニズムを効果的に利用することにより、大きな空気力を生成できる。

これまでにマルハナバチやオオカバマダラの高高度での飛行は確認されているが、そのメカニズム理解までは辿り着いていないという。

一方で、過去10年間で飛翔生物の優れた飛行性能を模倣した様々なタイプの羽ばたき翼型飛行ロボットが開発されてきたが、地球上の高高度のような低大気密度環境下で羽ばたき翼型飛行ロボットの実験を行った研究は殆どない。

また、低大気密度環境下では羽ばたく翼の変形が地上付近とは本質的に異なり、周囲の空気力学、翼の構造力学、動力学の動的バランスによって生じている翼の動きの事前の予測が困難なため、目標の機体重量を維持する揚力を生成する翼の大きさや動作を設計し開発することが不可能だ。さらに、低大気密度環境下では空気中(海面)や水中と比べて実験が難しく、飛行する動物の動きを観察することが困難であったため、動物の形態や動きを単純に模倣できなかった。

そこで、研究グループはハチドリを規範とした無尾翼羽ばたき翼型飛行ロボットを開発し、空気密度0.360 kg/m3 (9000m) から1.184 kg/m3 (海面) の範囲で翼の動きと空気力の同時計測と生物飛行のスケーリング関係との比較を行った。

一連の解析結果から、単純に翼を早く動かすのではなく、翼のサイズと羽ばたき周波数を上手く調整することにより、ロボットの翼が十分に大きな羽ばたき振幅と飛翔生物の翼の回転角変化に近い受動的な回転角変化を実現することができた。その結果、低大気密度環境下でも地上での空気力発生機構を活用した揚力発生が働き、羽ばたき翼型飛行ロボットのリフトオフに成功した。

▶︎東北大学

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kawai 2023年6月16日
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