DRONE
  • DRONE
  • MOBILITY
  • SPACE
  • ROBOTICS
  • 特集
  • コラム
  • ニュース
  • ABOUT US
Reading: [小林啓倫のドローン最前線] Vol.27 エアバスが実施した「船舶へのドローン配送」実験
Share
DRONE
  • DRONE
  • MOBILITY
  • SPACE
  • ROBOTICS
  • 特集
  • コラム
  • ニュース
  • ABOUT US
検索
  • DRONE
  • MOBILITY
  • SPACE
  • ROBOTICS
  • 特集
  • コラム
  • ニュース
  • ABOUT US
Follow US
© 2013-2022 DRONE. All Rights Reserved.
コラム小林啓倫

[小林啓倫のドローン最前線] Vol.27 エアバスが実施した「船舶へのドローン配送」実験

2019年3月27日
SHARE

米アマゾンがドローンによる配送サービス「Amazon Prime Air」構想を発表したのは、2013年12月のことだ。当初彼らは、早ければ2015年に同サービスを開始する計画であると発表していた。それから6年が経とうとしているが、いまだに私たちの空が配送用ドローンでいっぱいになるという未来は実現されていない。実証実験は多数行われており、また多くの企業や自治体が取り組みを表明しているものの、実用化に至った例は現時点ではわずかだ。

- Advertisement -

とはいえ、いわゆる「ラストワンマイル」、すなわち最終的な届け先へと荷物を運ぶ最後の工程においては、ドローンの活用が有望視されている。研究者によっては、さまざまな障害物や不測の事態に対応しなければならない自動運転車よりも、ドローンを使う方が現実性は高いという評価を下しているほどだ。

そうした「ラストワンマイル」におけるドローン活用に関して、新たなアイデアが登場している。欧州の航空機メーカーとして知られるエアバスが取り組む、船舶へのドローン配送だ。

エアバスは近年、ドローン開発・活用の取り組みを積極化させている。医療ソリューションを提供する企業インターナショナルSOSと提携し、ドローンによる医療物資および医療用品輸送の実用化を目指したり、Facebookと提携してソーラー発電ドローンをテストしたり、さらに変わったところでは、アウディと共同開発で「ドローンタクシー」を実現しようとしており、昨年12月にはそのコンセプト「Pop.Up Next」を発表している。

- Advertisement -

エアバスが手掛けるドローンタクシーのコンセプト「Pop.Up Next」

さすがにこちらは、文字通り概念レベルの存在だが、それよりもずっと現実性が高く、かつ実証実験まで成功させているのが「沖合に停泊する船舶へのドローン配送」である。

実験が行われたのは、東南アジアの都市国家シンガポール。シンガポールはドローン関連技術や知識の定着を目指し、同国の中心部に近い産業集積地ワンノース地区を「ドローンエステート」に指定している。この地域では当然ながら、ドローンの試験飛行が許可されており、さまざまなドローン関連プロジェクトを誘致している。そのひとつが、エアバスが開発を進めるドローン配送システム「Skyways」の実験だ。

- Advertisement -

エアバスがシンガポールで開発を進めるドローン配送システム「Skyways」

このデモ映像からもわかるように、Skywaysはドローンの機体だけでなくドローン管制システムやドローンメンテナンスシステム等から成り、ドローンを自律飛行させて、小さな荷物の「ラストワンマイル」配送を実現することを目指している。

「船舶へのドローン配送」の効果

そしてこのSkywaysの活用法のひとつとして、今年3月にエアバスが成功させたのが、沖合に停泊中の船舶に対するドローン配送だ。こちらも実際の実験の様子が映像で公開されているので、そちらをご覧いただこう。

エアバスが海運会社ウィルヘルムセンと共同して行った「船舶へのドローン配送」

これは北欧の海運会社ウィルヘルムセンと共同で行ったもので、実験環境のセットアップはウィルヘルムセンが行っている。エアバスは港から沖合1.5キロメートルの場所に停泊中の船舶に対し、Skywaysのシステムを活用して、1.5キログラムの荷物をドローンで運ぶことに成功(船舶の甲板上に着地させた)。さらに配送完了後は速やかに港に戻り、所要時間は全体で約10分間だったそうだ。この間すべて、ドローンは自律飛行を行っている。

今後はさらに、距離は沖合3キロメートルまで、荷物の重量は4キログラムまで対応可能にすることを目指すそうだ。ちなみにエアバスはこの実験の成功を受け、次はシンガポール国立大学において、都市環境内でのドローン配送実験に乗り出すとしている。

なぜ船舶へのドローン配送が必要なのだろうか?現在、沖合に停泊中の船舶と荷物のやり取りをする場合、小型船が使用されている。しかし小型とはいえ船舶を沖合まで航行させるのにはコストがかかり、さらに大型船に接近する際には、衝突などのリスクがある。そこでドローンであれば、運べる荷物に一定の上限はあるものの、低コストでリスクの少ない輸送が可能というわけである。

実際にこの実験では、従来よりも最大で配送のスピードを6倍、コストを90パーセント削減できることが確認されたとしている。また同じ効果の実現を目指して、他の関連企業や組織も「船舶へのドローン配送」の開発に乗り出している。たとえばノルウェーのドローンメーカーであるGriff Aviationは、より大きな荷物を運ぶことを計画しており、積載量200キログラムを超える大型のドローンが使用される見込みだ。

沖合の船により大きな荷物を運ぶ(Griff Aviationのインスタグラムより)

こうした取り組みは、「ラストワンマイル」の分野に、まだまだ付加価値の高いドローン配送が存在していることを示すものだろう。またこうした(比較的)対処すべき問題の少ない領域においてシステムを実運用していくことで、具体的なメリットとビジネスを確立しながら、より信頼性の高いドローン配送技術が培われることも期待できる。そうした技術の積み重ねが、最終的に私たちに日常品を届けてくれるドローンとして結実するに違いない。

DJI Matrice 4Tが広大な遊水地上空で活躍。DJI Dock 2も投入、ドローンによる「ヨシ焼き」残火確認 現場レポート
2025年3月21日
大林組とKDDIスマートドローン、ドローンポート「DJI Dock 2」を活用し能登半島で道路工事の作業効率化を推進
2024年11月20日
ドローン操縦スキル上達のために。DPA回転翼3級から国家資格がベスト![後編]
2024年9月30日
ドローン操縦スキル上達のために。DPA回転翼3級から国家資格がベスト![前編]
2024年9月30日
TAGGED: 小林啓倫のドローン最前線
Editor 2019年3月27日
Share this Article
Facebook Twitter Copy Link Print
Share
Previous Article DJI、SkyPixel 2018年度空撮写真コンテスト「Aerial Storytelling Contest」の受賞者を発表
Next Article A.L.I、日本初!空飛ぶバイク『Speeder』一般販売開始を発表
- Advertisement -

最新ニュース

2025年7月2日(水)QPS研究所の小型SAR衛星11号機 「ヤマツミ-Ⅰ」による初画像(ファーストライト)として、高精細モード画像を公開
2025年7月2日(水)、QPS研究所の小型SAR衛星11号機 「ヤマツミ-Ⅰ」による初画像(ファーストライト)として、高精細モード画像を公開
ニュース 2025年7月3日
「登録講習機関向けシングルヘリコプター訓練機」を販売開始
Prodrone、「登録講習機関向けシングルヘリコプター訓練機」を販売開始
ニュース 2025年7月3日
元気ハツラツ!大空大合唱
7月3日はオロナミンCの日!60周年を迎えたオロナミンCの特別プロジェクト。全国3カ所の花火大会会場にて7月19日から順次開催。「元気ハツラツ!大空大合唱」
ニュース 2025年7月3日
PD4B-ML Mark02型、国土交通省航空局より「第二種型式認証」を取得
Prodrone、PD4B-ML Mark02型について国土交通省航空局より「第二種型式認証」を取得
ニュース 2025年7月2日
ブルーイノベーション、台湾のドローンメーカーAeroprobing社とドローンソリューションの海外販売に関する覚書(MOU)を締結
ブルーイノベーション、台湾のドローンメーカーAeroprobing社とドローンソリューションの海外販売に関する覚書(MOU)を締結
ニュース 2025年7月1日
- Advertisement -

関連記事

〔小林啓倫のドローン最前線 第90回〕 「あの窓まで荷物を運んで」と指示可能なドローン
コラム小林啓倫

「あの窓まで荷物を運んで」と指示可能なドローン[小林啓倫のドローン最前線] Vol.90

2025年6月6日
鳩に学ぶドローンスワーム制御 鳩に学ぶ集団飛行
コラム小林啓倫

鳩に学ぶドローンスワーム制御 [小林啓倫のドローン最前線] Vol.89

2025年5月13日
KK
コラム小林啓倫

複合現実(MR)技術を使用した新たなドローンナビゲーション[小林啓倫のドローン最前線] Vol.88

2025年4月10日
KK
コラム小林啓倫

コウモリの翼で進化するドローンの飛行[小林啓倫のドローン最前線] Vol.87

2025年3月12日
Previous Next

DRONEとは

DRONE(https://www.drone.jp/、以下本サイト)は、ドローンやマルチコプターについての本格的な解説やおすすめ、最新情報を発信する日本初のメディアとして、「Explore the Future」をタグラインに2015年スタートしました。

2022年、時代とテクノロジーの急速な進化を押さえ、ドローンを起点に、「空飛ぶクルマ」、「自動運転」、「AI」、「ロボティクス」、「電気自動車(EV)」、「宇宙関連」など、時代を変えていく国内外のテクノロジーについて、幅広くみなさまにお伝えします。

メディアパートナー

ページ一覧

  • Home
  • DRONE
  • MOBILITY
  • SPACE
  • ROBOTICS
  • 特集
  • コラム
  • ニュース
  • ABOUT US
  • プライバシーポリシー

アーカイブ

姉妹サイト

PRONEWS(プロニュース)は、デジタル映像制作専門情報Webメディア

DRONE
Follow US

© 2013-2023 DRONE. All Rights Reserved.

Welcome Back!

Sign in to your account

Lost your password?