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コラム小林啓倫

[小林啓倫のドローン最前線]Vol.06 研究が進む「山岳遭難者捜索用ドローン」捜索活動にドローンを

2016年2月22日
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AI技術を駆使した「捜索用ドローン」の開発が進む

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Contents
AI技術を駆使した「捜索用ドローン」の開発が進むAI技術で人間を上回る認識能力を実現〜山道を85%の精度で認識できる捜索用ドローン

中高年を中心に続く登山ブーム。その影響からか、日本国内での山岳遭難発生件数は拡大傾向にある。2005年度は1382件(遭難者数1684人)だったのが、2014年度は2293件(同2794人)と、10年間で1.66倍に増加しているのだ。その中で最も大きい遭難理由は「道迷い」で、2014年度の場合には全体の41.6%を占めている。

山の中で迷った人を救助する場合、まずは捜索して居場所を特定しなければならない。しかし広い山を捜索するには、大勢の人が必要になる。たとえば2015年5月に新潟県上越市で起きた行方不明事件では、近くの山に出かけたまま戻らない92歳の女性を探すために、捜索員80人に加えてヘリコプターも投入するという大規模な対応が行われている。

人命がかかっているとはいえ、これほどの人々を短時間で集めるのは容易なことではない。また天候などの状況によっては、二次災害が起きてしまう恐れもある。ならば「空飛ぶロボット」であるドローンを用意し、その力を捜索に役立てるというのはどうだろうか?

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この発想に関して、今年2月、スイスに拠点を置く3つの大学から共同でプレスリリースが発表された。その大学とはチューリッヒ大学(UZH)・南スイス応用科学芸術大学(SUPSI)・スイスイタリア大学(USI)の3校。彼らは現在、スイス国立科学財団(SNSF)からの支援を受けて捜索用ドローンの開発に取り組んでおり、リリースはその内容に関するものだった。

スイス国内でも、年間1000件を超える救助依頼が発生しているそうだ。そうした依頼に応え、救助を成功させられるかどうかは、迅速かつ大規模な捜索活動を展開することにかかっている。ドローンを使えばその両方を達成でき、しかもコストを抑えられ、二次災害の心配もないというわけである。

捜索現場におけるドローンの導入については、既に実践が始まっている。たとえば御嶽山の噴火や昨年の東日本豪雨などといった現場で、ドローンが捜索活動の支援や状況確認に活用された。またこうした流れを受けて、日本の自治体の中には、ドローン空撮などを手がける企業と協定を結び、自然災害時の情報収集を依頼するところが出始めている。

ただこれまでの例では、オペレーターがドローンを操縦し、上空から画像や映像を撮影して、それを人間が確認するという運用が行われる場合が多かった。人間の捜索員を置き換えるというよりも、有人ヘリコプターに代わる存在と言えるだろう。実はチューリッヒ大学の研究者らが検討しているのはそれと異なり、自ら状況を判断して、地上近くを飛んで不明者を捜すことのできるドローンだ。つまり捜索員の替わりとなるドローンである。

AI技術で人間を上回る認識能力を実現〜山道を85%の精度で認識できる捜索用ドローン

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そのように高度なドローンを、本当に実現できるのか、カギを握るのはAI(人工知能)技術である。チューリッヒ大学の研究者らは、ディープ・ラーニング(深層学習)と呼ばれるAI開発手法の一種を活用し、ドローンがカメラで撮影した画像から周囲の環境を把握する技術を確立。それにより、木々など周囲の障害物を認識して回避するという、山の中でも低い高度を飛行可能なドローンを完成させたのである。実は共同研究を行う3校のうち、南スイス応用科学芸術大学では1990年代からAI研究に取り組んでおり、その成果が応用されているそうだ。

とはいえここまでは、他のドローン研究者も同様の取り組みを行っている部分である。ユニークなのはその先だ。チューリッヒ大学の研究者らは、人が歩くことによってできる山道に注目。それに沿ってドローンを進ませることができれば、効率的に捜索が行えると考え、画像内に山道らしきものがあるかどうか認識できるようにしたのである。そして山道が確認できた場合、それが伸びる方向まで判断させ、その方向に向かって飛行するドローンを完成させた。

しかし一口に山道といっても、はっきりと踏み固められているものから、周囲よりも若干草木が少ない程度のものまで千差万別である。そこで研究者らは、開発に必要なデータを集めるため、カメラ付きのヘルメットを用意してスイスアルプスの山中へと出発。自ら歩き回って、2万枚を超えるさまざまな「山道」画像を撮影、それを使ってAIをトレーニングしたそうである。その結果、山道の発見率は85%を突破。これは「極めて正確」という数字には感じられないかもしれないが、同じ画像を使って人間に判断させた場合、発見率は82%だったそうである。3%だけとはいえ、既に人間を超える認識力を獲得しているのだ。

とはいえ実用化に向けては、まだまだAIにトレーニングを積ませ、判断能力を向上させなければならないと研究者らも認識している。また複数機(しかも数十機単位で)を投入することが前提になるため、群制御を行って効率的に捜索範囲をカバーする仕組みも必要になるだろう。さらに制御技術とは別の課題になるが、実際の捜索現場に投入するなら、可能な限り航続時間を延ばす工夫も必要になる。

ただ捜索活動のすべてをドローンに任せるのではなく、特に人が入りにくい地域に集中的に投入するなど、人とドローンが役割分担することが考えられるだろう。実際に研究者らも、そうした並列型の運用法を考えているようだ。ちょうど今日の救助犬のように、自律的に飛び回るドローンと人間が同じ現場に入って、協力して遭難者の捜索にあたるという未来が来るかもしれない。

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