DJIは、「DJI Mavic 3 Multispectral」を発表した。世界中の精密農業に従事する個人や組織に高度な生産性ツールを提供するとしている。
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DJI Agricultureの北米地域代表であるRonnie Liu氏は次のようにコメントしている。
Liu氏:DJI Mavic 3 Multispectralの発売により、世界中の農家が生産の質と効率を高め、コストを削減し、収入を増加させ、近代農業の発展を促進することができます。
Mavic 3Mは、より多くの可能性をユーザーに提供するというDJI Agricultureの継続的な取り組みにより、ポータビリティの新たな領域を表現している。DJIのコンシューマー向けドローンのフラッグシップモデルのデザインをベースに、わずか951gの重量で簡単に折りたたんで普通のバッグに入れることができ、ユーザーがいつでもどこでも作業を行えるようにサポートする。
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RGBおよびマルチスペクトルイメージングシステム
Mavic 3Mは、2in1カメラシステムにより、ユーザーがフィールドで結果につなげることができる様々な情報を表示・収集可能だ。RGBカメラは、4/3インチCMOSと20MPイメージセンサー、最高速度1/2000のメカニカルシャッターを搭載。最速0.7秒の高速連続撮影を管理し、画像情報を素早く収集できるため、フィールド上での作業効率を大幅に向上させる。
また、RGBカメラに加え、より正確な方位情報を提供する4眼式マルチスペクトルカメラにより、人間の目では感知できない細部を感知し、作物の状態をより深く理解することができるという。4つのマルチスペクトルカメラはそれぞれ500万画素で、以下の波長をスキャン可能。
- グリーン(G):560nm±16nm
- レッド(R):650nm±20nm
- レッドエッジ(RE):730nm±20nm
- 近赤外線(NIR):860nm±26nm
Mavic 3Mは、この2つのカメラを組み合わせることで、高精度な航空測量、作物の生育状況の把握、自然資源調査などの用途を実現する。

RTKによるセンチメートル単位の測位
Mavic 3Mには、センチメートル単位での測位を実現するRTKモジュールが搭載されている。ドローン、カメラ、RTKモジュールがマイクロ秒レベルで同期し、各カメラの撮像中心の位置情報を正確に取得。これにより、Mavic 3Mは、地上制御点を使用せずに高精度な航空測量ができる。
また、最大43分のバッテリー寿命により、Mavic 3Mは1回のフライトで2平方キロメートルの広大なエリアの測量・地図作成作業を完了させる。
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より安全な運用を目指した設計
Mavic 3Mは、2チャンネルの送信信号と4チャンネルの受信信号を統合したO3ビデオ伝送を搭載し、15kmの超長距離伝送に対応している。さらに安全性を高めるために全方位障害物感知機能を搭載し、全方位の障害物を感知し、正確な回避をサポートする。

無限の可能性
多岐に渡る分野のプロフェッショナルユーザーやパートナーを支援するMavic 3Mは、さまざまなエコシステムに統合することができるとして、スマート農業の無限の可能性を提供するとしている。
Pilot 2のMQTTプロトコルに基づく内蔵のDJI Cloud APIを通じて、ユーザーはMavic 3Mをサードパーティのクラウドプラットフォームに直接接続し、情報、ライブビデオ、写真データなどを収集でき、個別のアプリ開発は不要だ。また、Mavic 3MはMobile SDK 5(MSDK5)にも対応しており、インテリジェントモニタリングなどのシナリオに合わせた専用の制御アプリを簡単に開発できるという。

精密農業のための新しいツール
Mavic 3Mは、さまざまな作業シーンで活躍する。山林や果樹園で地上と同じような空撮が可能だ。DJI SmartFarm PlatformはNDVI植生指標を生成し、より効率的かつ局所的な作物処理のためのデータを提供する。自動フィールドスカウトにより作物の異常を検出し、インテリジェントな分析を行うことで、一人で70ヘクタールの土地を管理することも可能だ。
日本では後日取り扱いの発表があるそうだ。