三菱重工業ではこれまでに全長6m、ペイロード200kgの中型ドローンや、全長2mのヘリコプター型小型ドローンの開発を公表しているが、今回のジャパン・ドローンでは、新たに「ペイロード200kg、航続距離200kmのハイブリッドドローン」を展示した。
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ブースに赴くと姿を現したのは、黒いボディカラーの巨大なドローンだ。空撮用の小型ドローンなどを見慣れた目にはとても大柄に見える。その寸法は全長約6m。最大離陸重量は650kg程度になるという。機体から伸びる6本のアームの先にはモーター・プロペラが上下に1セットずつ取り付けられ、巨体を浮かび上がらせる揚力を生み出す構造となっている。4月中旬に三菱重工業内の研究施設内で行った試験では、当初の計画通り、約1分間の飛行に成功した。

航続距離200kmをねらう本機だが、実現するための鍵は機体に取り付けられたエンジンだ。本機は二輪車などエンジンを登載するモビリティの製造を手掛けるヤマハ発動機株式会社との共同研究により開発が進められている。エンジンによって発電した電力を各モーターに送り、プロペラを稼働させるハイブリッドシステムを駆使することで、航続距離200kmを目指すのだ。

ヤマハ発動機株式会社、三菱重工業とハイブリッド型中型無人機に関する共同研究を実施[Japan Drone 2025]
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本機は災害時に長距離に渡って大量の物資を運びたい自治体の職員などから注目を集めている。また、山間の建設現場などへの物資輸送に利用したい事業者からも関心が寄せられている。
