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コラム野々下裕子

Vol.54 機体開発でも期待したい! 社会課題解決に取り組む日本発ドローンスタートアップ[Drone Design]

世界では社会課題解決を目的に起業したドローンスタートアップたちが大きく成長する動きを見せている。日本からもドローンでの社会貢献を目指し、機体の開発まで行うスタートアップが登場している

2024年7月25日
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2005年のDJI創業にはじまり、2009年に米WIRED誌の元編集長クリス・アンダーソン氏らが3D Robotics社を立ち上げてブームになったドローンスタートアップ。20年近くの歳月が過ぎて、ビジネスの内容もトイドローンの開発から商用へと拡がり、その用途も空撮だけでなく画像解析、マッピング、点検、物流、そして空飛ぶクルマまで、さまざまな方向へと拡がっています。日本でもいろいろなドローンスタートアップが起業していますが、先日京都で開催されたスタートアップ・カンファレンス「IVS2024 Kyoto」のあるセッションに、興味深いドローンの会社が登壇していたのでご紹介いたします。

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ちなみにIVSは、スタートアップをテーマにした日本最大規模のカンファレンスで、18年前からほぼ毎年京都で開催されています。当初は招待制だったのですが、昨年からチケット制になり、7月4日から3日間開催された今年は1万2000人近くの参加者が集まりました。展示会やミートアップ、そしてさまざまなテーマのセッションが200件ほど行われ、その一つにドローンのスタートアップである「SORA Technology」が登壇していたのでした。

セッションのタイトルは「Global health"Planetary health 〜 地球規模 x 未来志向なヘルスケアビジネスの新視点〜」というもので、スケジュール一覧にあった紹介文には、特にドローンのことは書かれていませんでした。登壇者についても事前にチェックしておらず、自己紹介ではじめてSORA Technologyさんが、「ドローンを中心とするテクノロジーで、グローバルヘルス分野での社会課題解決に取り組んでいる会社」であることを知りました。グローバルヘルスがテーマということで、ドローンとAIを組み合わせたマラリア対策について紹介されました。

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グローバルヘルスをテーマにしたセッションにドローンスタートアップの「SORA Technology」さんが登壇していた

マラリアは日本ではあまり聞かない病気ですが、WHOの報告によると2021年の1年間だけで2億4700万人がマラリアに感染し、約62万人が死亡しています。さらに蚊はマラリア以外にもさまざまな感染症を媒介しており、多くの国でその対策が社会課題になっています。課題解決に取り組む中にはテック系スタートアップもいくつかあります。ですがその多くは蚊をおびきよせる周波数やライトを使う蚊取り機や、刺された後に電気で治療するスマホ用カートリッジなどを使用するというもの。古くからある対策も、蚊帳だったり、殺虫剤だったり、ほとんどが成虫の対策を対象にしています。

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それに対しSORA Technologyは、最近注目されている、蚊の幼虫であるボウフラの生息域から対策を行うLSM(Larval Source Management)に着目。自社で開発する固定翼ドローンで対象となる地域を空撮し、独自の解析技術によってボウフラの生息地となる水域や水たまりを探し出し、効率良く防虫剤を投与するというアイデアを実現しています。

登壇していたSORA Technologyの創業者兼CEOの金子洋介氏は、JAXAで勤務経験があり、そこでドローンの運用システムの開発に関わっていたそうです。それをきっかけに、ドローンやモビリティを社会貢献につなげる方法を考えるようになり、SORA Technologyを起業したとのこと。そういえばZiplineやMatternet、Swoop Aeroも自社で開発するドローンを利用して、アフリカや先進国で医療物資の輸送を行うところから事業をスタートしており、ドローンとグローバルヘルスは相性がいいのかもしれません。

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SORA Technologyの創業者兼CEOの金子洋介氏
興味深かったのは、ドローンを活用するのであれば、防虫剤の散布までドローンを使って自動で行うのかと考えてしまうのですが、そこは今のところあえて人の手で作業する方が、散布量とコストを減らし、環境への影響も抑えられるというところ。セッションでは「大事なのはサーベランス」と言い、蚊の生息域分布や発熱した人のデータを含めたデータ分析を行い、さらに効果的な方法を発見しようとしており、ドローンはあくまでツールだというのがわかります。
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IVS2024 KyotoでのSORA Technologyの発表スライドより

そのドローン本体についてはセッションではあまり情報がなかったので、ウェブサイトで調べたところ、水たまりを探索する固定翼型ドローンの機体が紹介されていました。

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水たまりを探索する固定翼型ドローンの機体(提供:SORA Technology)

くわしいスペックはなかったのですが、こちらのドローンを使ったマラリア対策と平行して、別の固定翼UAV機の開発プロジェクトに取り組んでいるとの発表を見つけました。ドローンでの医薬品配送を目指して、ペイロード5kg、航続距離50km以上飛ばし続けられる機体の開発を進めているとのこと。札幌市とスタートアップ連携で協定を結び、北海道内の自治体と協力しながら連続飛行試験を実施する予定だとしています。

前述した医薬系の輸送を専門とするスタートアップは、いずれも長距離飛行ができる固定翼ドローンを自社で開発しており、加えてセキュリティや安全性、運用システムも含めて独自のノウハウを構築しています。そして最近では、その技術を医療品以外でも対応できるようにすることで、ユニコーンからデカコーンへと大きく成長しようとする動きが見られ、今後はどのような展開になるのかが気になっているところでした。彼らと同じような動きをしているSORA Technologyさんについても、これからどのような動きをするのか、とても気になるところです。

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watanabe 2024年7月25日
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