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[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.19 ドローンスクールって必要?

[シュウ・コバヤシのDRONE MANIA]Vol.19 ドローンスクールって必要?

ドローンスクール

Googleで「ドローンスクール」と検索するとまぁ出てくるわ出てくるわ、いっぱいあります。私も、「アマナドローンスクール」の立ち上げから現在も講師として携わっておりますので、その中の一つと言えます。

国土交通省航空局が「ホームページに掲載している講習団体」は600以上あります。昨年は700ほどあったような気がするのですが、ちょっと減ったとはいえ結構な数です。もちろんこれだけスクールがあるのは受けに来る方がいるから成り立っているわけです。

と、いうことはドローンスクールは必要なのでしょうか?結論から書きますと、人によると私は思います。それでは終わってしまうので、少々解説をしたいと思います。

認定・資格

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最初にはっきりとしておかなくてはいけないことがあります。上に書きましたとおり、国土交通省航空局が「ホームページに掲載している講習団体」と回りくどい言い方をしているのには訳があります。これは、国土交通省航空局が講習団体を認定したり、お墨付きを与えているものではなく、あくまで「ホームページに掲載している」だけなのです。

そして、資格というものも民間資格であり、国家資格ではありません。ドローンスクールに通えば、どこでも飛ばせるようになれるわけではないのです。ここで「資格」と書いてしまうと、色々説明が面倒なので、ドローンスクールを卒業すると貰える、修了証と言い換えたいと思います。

修了証をもらうことに全く意味がないかというと、そういうわけでもありません。主に2つあります。1つは、自身の操縦技術を証明するものになります。これは自己満足だけではなく、私も業務上、空撮する際にあってよかったと思うことがあります。

例えば工場を撮影する際や、サーキットなど施設内で撮影する際に、依頼者とは別にその施設から、何らかのライセンスがないかと求められることがあります。なくても過去の事例や実績で説明することが可能ですが、このときに修了証を提示することによって話がスムーズになります。

もう1つは、国土交通省に無人航空機の飛行に関する許可・承認申請をする際に、操縦者の技能を証明する書類の省略をすることができます。このようになくても問題はありませんが、修了証を持っていると楽な部分があります。持っていなくてもドローンを飛ばすことになんの支障もないです。

ドローンスクールの利点

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もちろん、修了証をもらうことだけが利点ではないです。どのドローンでも座学と実技を行っています。座学では、ドローンの仕組みから運用方法、法令、気象、電波などドローンに関する知識を学べます。これらは独学でも学べます。最近では本屋に行けばドローン関係の書籍がおいてあります。とはいえ皆が皆、独学が得意ではないですよね。

私がドローンに関わりだした頃は、日本語の資料はほとんどなく、海外のサイトやSNS、フォーラムを巡って情報収集していました。そういった情報を対人で得られるというのはとても効率がよいと思います。私が今からドローンを始めるなら、手っ取り早く教えてくれるスクールを候補に入れます。もちろん、お財布事情と相談しながらですが。

次に実技ですが、最近のドローンは買ってきて、いくつかの設定を済ませれば、すぐに撮影が始められます。それもとても安定して飛び、きれいなブレのない映像が撮れてしまいます。操作もすぐ覚えられるでしょう。ただし、前提があります。機械に強く、スマートフォンやパソコンを使いこなせ、ゲームなどコントローラーに慣れていればの話です。

私はiPhoneが登場する前、Windows Mobileの頃からスマートフォンを使っており、ガジェットが大好きです。テレビゲームもよくやっていますし、ラジコンも触っていました。なので、コントローラーで何かを操作することに慣れていました。ところが、ドローンスクールの講師をして新たに認識したのですが、一般的にコントローラーを渡されても、持ち方さえわからず、スティックの倒し具合もわからないものなのですね。

最初は驚きましたが、そりゃぁ経験したことなければわかるわけないですね。自分の常識が皆の常識とは限りません。そして、安定して飛ぶドローンですが、いつも安定して飛ぶとは限りません。

GPSが入らず、カメラセンサーの補助も効かないような場所では風に流されたり、ホバリングも自動ではできずに不安定になります。ドローンスクールではこのような手動で飛行できるように指導し、いざというときの対処法を教えています。これは経験からくるものも多いです。

もちろん自分で失敗し、そこから学ぶことも可能ですし、重要だと思いますが、知っていれば防げるものは事前に対処したほうが無駄なお金もかからないですし、それでドローンが嫌いになってしまうともったいないですよね。

このように、人によっては必要ないですが、人によっては必要、そんなところだと思います。私はちょっと前にゴルフクラブを握って、練習場へ行き、無謀にもコースを廻りましたが、これ以上独学では無理と悟りました。レッスンを受けようと思っています。

これからのドローンスクール

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昨年末に政府がドローン(小型無人機)の操縦に関する免許制度を創設する方針とのニュースが出ました。これは都市部など人口集中地区上を目視外でなおかつ補助者もおかずに飛ばす「レベル4」を2022年度に目指すのが目的です。細かいところでは不明なところが多いですが、とうとう民間資格ではなく、国家資格になるということです。ドローンスクールの役割も大きく変わってくると思います。

上に書きましたメリットも増えると思います。今まで取った修了書がどのような扱いになるのかわかりません。優遇されるならば駆け込み需要が見込めるか?はたまた、とり控えになってしまうのか?今後の動向が気になります。そして私も、もちろん国家資格を取得するつもりですが、この国家資格の講師にもなれるようにと思っています。なれるのかどうかはわかりませんが。

Writer : シュウ・コバヤシ

「雑機屋」ドローンの専門家。車好き、機械好きが縁で車をメインとするCG制作会社に入社後、2012年アマナの空撮部門airvision事業発足と同時に参加。操作だけでなく、機体の開発、改良などメカニックも担当。映画「魔女の宅急便」では国内で事例がほとんどない中、RED社のEPICを搭載して250回以上の全フライトを担当。2016年 NHK大河ドラマ「真田丸」タイトルバック、自動車会社、鉄道会社などのCMにも多く関わる。2020年4月よりアマナグループを退職後「雑機屋」を立ち上げる。

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